
Siemens安全システムのデモ装置では、システムが現在どの状態にあるのか、また具体的にどこで異常が発生しているのかを明確に表示する必要がありました。そこで採用したのが、ディスクリート入力を使用するBannerの SD50 です。この構成により、4本の入力線への電圧印加の組み合わせに応じて、15種類の状態表示をカスタマイズすることができます。
この記事では、マシンの状態を簡単に対応付けるためのプログラミング上のちょっとした工夫、その工夫がロジックのトラブルシューティングにどのように役立ったか、そしてソリッドステートの安全信号を統合するために克服したハードウェア上の課題について解説します。
1~15の状態を作り出すプログラミングのショートカット
5線式制御における正確なバイナリロジック状態を特定するには、面倒な真理値表の作成が必要になる場合がありますが、私はそれよりもはるかに迅速で簡単な方法を採用しました。
まず、SD50 をBanner Pro Editor Kitに接続し、Banner Pro Editorソフトウェアを使用して、すべての状態に1から15までの番号を付けました。その後、ディスプレイをデモボードに接続し、各状態の動作ケース(非常停止ボタンを押す、ライトカーテンを遮る、過負荷を発生させるなど)を実際に実行しました。異常が発生するたびに、画面に表示された番号を記録し、後でBanner Pro Editorソフトウェアを使って、それらの状態の表示名を、表示させたい内容に変更できるようにしました。
この方法の本当に優れている点はここにあります。実際に使用する状態のみ名前を変更することを強くお勧めします。ボードのテスト中、他の人がスイッチを操作したことで、私がテストすることを全く想定していなかった異常状態が発生してしまったのです。未使用の状態を単なる番号のままにしておいたおかげで、画面に表示された番号を見るだけで、どのロジック入力が予期せずアクティブになっていたのかを即座に正確に把握できました。SD50 の便利な点は、Banner Pro Editor Kitに簡単に再接続し、変更内容を更新して「Write」を実行し、システムに再接続できることです。
Banner Pro Editor Kitおよび関連ソフトウェアの詳細については、APDahlenの記事Introduction to the Banner Engineering SD50 Industrial Status Displayをご覧ください。
OSSDのちらつきのトラブルシューティング
ディスプレイにロジック状態が明確に表示されるようになったことも、トラブルシューティングにおいて大きな強みとなりました。さまざまな異常状態を再現しているときに、特定の番号のついた状態になると、ディスプレイが微かにちらつくことに気づきました。
このことにより、ライトカーテンに関する特有のハードウェア上の課題が明らかになりました。SD50 は、BannerのライトカーテンからのソリッドステートOSSD信号をそのまま受けとることができ、これは大きな利点です。しかし、1つ問題があります。ディスプレイはOSSD信号だけで動作させることはできません。OSSD出力は、マイクロ秒単位の連続したテストパルス(短時間0Vまで低下して短絡の有無を確認する)を使用しているため、その信号だけでディスプレイを動作させると、表示にちらつきが生じます。この状態で長時間使用すると、ハードウェアが損傷する恐れがあります。
OSSD信号に関する詳細については、OSSDの波形や安全リレーがその波形をどのように解釈するかを詳しく解説したAP Dahlenの記事をご覧ください。 OSSDとは何ですか?なぜ産業用制御の安全性に不可欠なのですか?
リレーを使用した回避策
ライトカーテンを使って標準的なリレーを動作させ、その無電圧接点を利用してディスプレイに24Vの連続信号を送れば、この問題は簡単に解決できたはずです。しかし、私はあえて、SD50 がそのOSSD信号を直接受け取ることができることを実証したかったのです。
OSSDへの直接接続を維持したままちらつきを解消するには、ライトカーテンが作動した際には、SD50 上の他のロジック入力の少なくとも1つにも連続した24Vが供給されるようにする必要がありました。そこで、Siemensの 3SK1211-1BB00 拡張リレーを使用し、ディスプレイ上の他のいくつかの入力もまったく同じタイミングで切り替えるようにしました。
これにより、新しい独立した状態番号が生成され、その状態ではOSSD信号と並行して必要な連続24Vが供給されるため、ディスプレイは完全に安定して動作するようになりました。これは通常の産業用途ではありませんが、この視覚的なデモンストレーションにおいて、すべての状態を確実に網羅するための完璧な回避策となりました。
最終的な構成
ロジックが整った後、ディスプレイをプログラマに再接続し、今回の特定のシナリオ番号に合わせたカスタムテキストとカラーパターンを設定しました。最終的に、利用可能な15種類の状態のうち7つを使用しました。
使用したハードウェア
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Bannerの SD50(ディスクリート5線式):2170-SD50P300WD15QP-ND
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BannerのPro Editor Kit:2170-PRO-KIT-ND

