オプアンプ回路設計における適切なスルーレート

スルーレートは、 オペアンプ の重要なパラメータの一つです。これは、オペアンプの出力電圧変換率を反映しています。言い換えれば、入力レベルの急激な変化に対してオペアンプがどれだけ速く反応できるかを示しています。.

下の波形は、オペアンプの出力信号の応答を示しています。

  • slew rate equation

slew rate

回路設計では、最小必要スルーレートは以下のように計算することができます。

  • S ≥ 2 x π x freq x Vp ,
    freq = 最高信号周波数(Hz)
    Vp = ピーク出力電圧(V)

例えば、ピークが5V、最高周波数が25kHzの信号を増幅するためには、上記の式によりオペアンプには少なくとも0.785V/μsのスルーレートが必要となります。

同時に、オペアンプ回路を設計する際には、適切なスルーレートを意識してください。スルーレートが高ければ良いというわけではありません。

  1. スルーレートが高いと、動作電流が大きくなります。これは消費電力が大きいことを意味します。
  2. スルーレートが高いほど、帯域幅が広くなります。 帯域幅を浪費し、回路設計を複雑にする可能性があります。
  3. スルーレートが高いほどEMIの発生量が多くなります。



オリジナル・ソース(英語)