フィルムチップ抵抗器の定格消費電力を調べる際、戸惑ってしまうことがあります。この定格消費電力は、Vishay社のCRCW120610R0FKEAHPなど、記載されているデータシートと製品シートで異なる場合があります。どちらが有効でしょうか?
CRCW120610R0FKEAHPのデータシートでは0.75Wとなっています。
CRCW120610R0FKEAHPの製品シートでは0.5Wとなっています。
これは、部品が異なる温度条件でテストされていることが原因です。下記のディレーティング表を参照すると、抵抗器の定格消費電力は、周囲温度によって変化するパラメータです。 例としてCRCW1206-HPシリーズをとりあげます。70°C以下では定格消費電力が0.75Wのままですが、70°C以上になると、周囲温度の上昇に伴い定格消費電力が変化していきます。100°Cになると、定格消費電力はわずか0.5Wとなります。
なぜこのような矛盾が生じるのかについては、Digi-Keyのエンジニアによる「データシートを理解するためのヒント」をご覧ください。