はじめに
これらは、ワイヤレスでケーブル代替アプリケーション向けの1 ワット、産業グレード、900MHzの長距離RF モデムです。モデムに利用されているDigi InternationalのSX 無線技術により、推定最大65マイルのRF見通し距離(理想値)が得られます。SXテクノロジは強力な干渉ブロックを提供し、ノイズの多い産業環境での屋内アプリケーションにメリットをもたらします。モデムのインターフェースには、RS-232、RS-485、USB、アナログI/O、およびデジタルI/Oが用意されています。
RS232/RS485バージョン(Digi International品番XM-X9-3P-U)とアナログ/デジタルI/Oバージョン(Digi International品番XM-X9-5P-U)の2つが用意されています。この記事で取り上げるモデムはRS232/RS485バージョンで、Digi-Key品番602-1980-NDです。電源やアンテナはご自身でお持ちのものを使用したいお客様もおられますので、モデムには含まれていません。アンテナ、電源、USBケーブル、RJ45ケーブル、DB9アダプタがセットになったモデムアクセサリパッケージ(Digi-Key品番602-2109-ND)を別途ご用意しています。
モデムはDigi InternationalのSXワイヤレスモジュールをベースにしているため、SXモジュールと互換性があり、ワイヤレスで通信することができます。SXモジュールは、2つのRFパワーバージョンと2つのRF出力バージョンが用意されています。また、SXモジュール開発キット(Digi-Key品番602-1886-ND)も用意されています。記事の後半では、例としてSXモデムとSXモジュール開発ボードの間の通信を使ったデモを行います。
ハードウェア
注:ピン配置については、SX RFモデムのユーザーガイドを参照してください。
ネットワークトポロジ
これらのモデムは非常に柔軟で使いやすくなっています。SXモデムは、DigiのDigiMesh®ワイヤレスネットワーキングプロトコルを使用でき、冗長メッシュネットワーク動作が可能で、低電力スリーピングノードをサポートします。メッシュネットワークアーキテクチャを必要としないアプリケーションでは、モデムをシンプルなポイントツーポイントまたはポイントツーマルチポイントモードで動作するように設定することができます。
XCTU / モデムを設定する
XCTUは、開発者が使いやすいグラフィカルなインターフェースを通じてDigi RFモジュールと対話できるように設計された、無料のマルチプラットフォームアプリケーションです。XBee® RFモジュールのセットアップ、コンフィグレーション、テストを容易にするツールが含まれています。XCTUアプリケーションとUSERガイドは、XCTU - Download and Install the Configuration Platform for XBee/RF Solutions | Digi International lからダウンロードすることができます。
レンジテストのデモサンプル
レンジテストの実行は、デバイスのセットアップやデバイス間のワイヤレス接続をテストする際、最初に実行する必要があるステップです。XCTUのレンジテストツールを使用することで、非常に簡単に実施することができ、その手順はXCTUユーザーガイドにしっかりと記載されています。このデモでは、SXモデムをローカルデバイスとして、SXモジュール開発ボードをリモートデバイスとして使用します。基本的な手順は以下の通りです。
1 - XCTUを起動し、SXモデムを検索してLOCALデバイスとして追加します。
2 - 「Tools」から「Range Test」を選択します。
3 - 「Range Test」で、ローカルデバイスに「LOCAL」を選択し、「Discover remote devices」ボタンをクリックします。
4 - リモートデバイスを追加し、「Start Range Test」を選択します。
非同期スリープ / IOサンプリングデモの例
一般的な設計では、SXモジュールの非同期スリープ機能が実装され、バッテリ駆動のアプリケーションの消費電力を削減しています。このデモでは、RS232/485 SXモデムをローカルデバイスとして使用し、SXモジュール開発ボードをスリーピングノードとして使用し、定期的にウェイクアップしてADCでアナログ入力ピンをサンプリングして、その値をローカルデバイスに送ります。基本的な手順は以下の通りです。
1 - XCTUでSXモジュール開発ボードに接続し、デスティネーションアドレス、スリープモード、およびI/Oサンプリングを設定します。
デモ用:
パラメータDHとDLをローカルデバイスのシリアルナンバーに設定し、非同期サイクルスリープ用にSMを4に設定し、ADCサンプリング用にD1を2に設定し、IRを0x551にして約3秒のサンプルレートに設定します。
2 - XCTUでSXモデムに接続し、コンソールモードに切り替え、シリアル接続を閉じて、スリーピングノードから受信したデータを監視します。
部品情報
RS232/RS485 SX Xbeeモデム:Digi-Key品番602-1980-ND
SX モデムアクセサリパッケージ:Digi-Key品番602-2109-ND
XBEE SX 900MHZ RFモジュール開発キット:Digi-Key品番602-1886-ND
リソース
XBee SX RFモデム ユーザーガイドXBee RF Modems User Guide
XBee/XBee-PRO SX RFモジュール ユーザーガイドXBee®/XBee-PRO SX RF Module User Guide
XCTU ユーザーガイドXCTU User Guide