Zigbeeは、低コスト、低電力の無線ネットワークオプションを必要とする製品のためのオープンな国際標準規格として開発された無線メッシュプロトコルです。IEEE 802.15.4の物理層規格の上で、免許不要の2.4GHz、900MHz、868MHzで動作します。Zigbeeは、Zigbee Allianceのメンバー企業によって作られ、承認されました。
Zigbeeメッシュネットワークには、3つのノードタイプがあります。コーディネータ、ルータ、そしてエンドデバイスです。コーディネータは1つしか存在できません。コーディネータは、ネットワークを設定し、動作チャンネルとPAN IDを選択します。コーディネータはネットワークを確立すると、ルーティングノードとして機能し、他のネットワーク機能を管理します。コーディネータはスリープできないので、常に電源を供給しておく必要があります。
ルータは、既存のネットワークに参加し、情報の送受信やルーティングを行うことができます。エンドデバイスは既存のネットワークに参加できますが、親ノードを介してのみ通信でき、他のノードにメッセージを中継することはできません。エンドデバイスはスリープできます。
画像出典元:Digi International
Zigbee は、ノイズの多いRF環境で商業用・産業用に最適な選択肢です。Zigbeeのメッシュ機能は、ノイズの多いアプリケーションでトポロジがうまく機能する理由の1つです。メッシュでは、現在の経路に何らかの干渉がある場合、ノードは自動的に新しい経路に迂回することができます。Zigbeeの一般的なアプリケーションには、スマートエネルギー、照明制御、HVAC制御、フリート・アプリケーションなどがあります。Zigbeeネットワークは、わずか2台のデバイスで動作可能ですが、数百台のノードでも動作可能です。
Zigbeeデバイスの使用可能範囲は、使用するデバイスの種類やアプリケーション環境によって異なります。通常、2.4GHz帯のZigbeeノード間の屋内での通信距離は200~400フィートで、数台のデバイスで平均的な住居をカバーすることができます。複数のルーティングデバイスや電力増幅デバイスを使用すれば、ネットワーク範囲を大幅に拡張することができます。
Zigbeeの最新版はZigbee 3.0です。この新しいバージョンでは、集中型セキュリティと分散型セキュリティというセキュリティオプションが強化されています。Zigbee 3.0は、古いバージョンとの後方互換性があります。Zigbeeのもう1つの大きな特徴は、OTA(Over the Air)アップデートが可能であることです。
Zigbeeのアプリケーションや、Zigbeeの学習・教育用として私が気に入っている製品の1つが、Digi InternationalのXBee®です。
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Zigbeeの詳細については、Digi Internationalのこちらの記事、および Silicon Labsのこちらのドキュメントをご覧下さい。