インダクタのDC抵抗値は仕様書で確認するのが一般的ですが、AC抵抗は示されていないことがよくあります。高周波アプリケーションの場合、AC抵抗を考慮する必要があります。
実際のインダクタには、コアで渦電流による損失を発生させる抵抗成分や、表皮効果や近接効果によって増加する導線の抵抗成分が含まれています。これらの成分をAC抵抗といいます。このAC抵抗値は、周波数に比例して増加し(下図参照)、高周波において電力損失や部品の温度上昇に大きな影響を与えるため、実際に使用する際には考慮に入れる必要があります。