インピーダンスの簡単な説明

この投稿では、 インピーダンスの概念を一般的な用語で説明します。ハイパーリンクの定義を見ると、インピーダンスは抵抗とリアクタンスの組み合わせです。簡単に言えば、インピーダンスは交流回路の受動素子がどれだけ電流を減少させたり妨害したりするかを表すものと考えることができます。高周波無線アプリケーションや高周波デジタルアプリケーションの話をするときも、これらすべてのアプリケーションには共通点があるので同じ用語を使うことができるのです。それらはみな、どのような 周期波形であっても、電圧を変える何らかの形態をしています。(注:これは明確に正弦波に限定されるものではありません。)いくつかの直流波形は、安定した直流入力で操作されます。これらには、矩形波、ノコギリ波、三角波、および他のパルスモードが含まれます。

インピーダンスと抵抗の主な違いは、回路が作動する周波数です。直流アプリケーションでは、入力や出力には周波数成分がない結果となります(クロック生成やその他の発振設計は今のところ無視してください)。回路を経験したことのある人は、抵抗、コンデンサ、インダクタにかかる電圧、電流、電力の一般方程式を知っています。直流回路でこれらの微積分式を使って方程式を解くのはもう、十分に厄介です。
ここで、コンデンサの電圧と電流の方程式は、次のとおりです:

I_{Cap}=C*\frac{dV_{Cap}}{dt}
V_{Cap}=\frac{1}{C}*\int_{0}^{t}I_{Cap} dt + V_{0}

これは、インダクタにかかる電圧と電流の方程式です:

V_{Ind}=L*\frac{dI_{Ind}}{dt}
I_{Ind}=\frac{1}{L}*\int_{0}^{t}V_{Ind}dt+I_{0}

入力電圧が時間の経過とともに変化するので(電流もそうです)、同じ方程式を使って交流で解くのはさらに難しくなります。幸いなことに、 フーリエ変換 [Khan Academyは一般に複雑な数学のトピックについて非常に役立つリソースです。興味のある方はプレイリストを見ることをお勧めします。] が開発された後、時間を節約する近道が見つかりました。この方法は、インダクタとコンデンサの複素方程式を虚数(複素数)に変換し、基本的な直流解析(オームの法則や直流解析の他の方法)と同じ手法を使って回路を解くことができます。ここで、周波数領域に変換して得られる方程式を説明します:

1. 抵抗

Z_{R}=R_{N}

上式において:
Rn は、1個の抵抗器 N の抵抗値(オーム)と等しい。
注:最新のデバイスはMLCC(積層セラミックコンデンサ)を用いた設計で動作周波数が高くなっていますが、1~3メガヘルツの範囲で動作する部品がまだたくさんあります。 低い周波数(普通、1~3 メガヘルツより低い周波数は低周波と見なされます)では、抵抗のインピーダンス(Zr)は単に抵抗値と等しくなります。静電容量やインダクタンスが変化しないような低周波では、以下の部品も同様です。

2. コンデンサ

Z_{C}=\frac{1}{j*\omega*C_{N}}=-j*\frac{1}{\omega*C_{N}}

上式において:

j=\sqrt{-1}=i
\omega=2*\pi*f ; f=frequency(Hz)

Cnは1個のコンデンサNの静電容量(ファラッド)。
電気解析では、電流は通常 「 i 」で表記されるため、混乱を避けるために「 j 」という文字が慣例として使われています。また、解析におけるもう一つの慣例として、線形周波数と度数を使用するのではなく、ラジアンと角周波数を使用します。

3. インダクタ

Z_{L}=j*\omega*L_{N}

上式において:

j=\sqrt{-1}=i
\omega=2*\pi*f; f=frequency(Hz)

Lnは、1個のインダクタNのインダクタンス(ヘンリー)と等しい。

交流回路の各項目は、解析が行われる前に変換されなければなりません。インピー ダンスはまたオーム単位で測定され、測定のために値を話したり書いたりする場合は、一般的に「 j 」/複素部は省略されます。これはインピーダンスの計算例です:

50マイクロヘンリー(50μH)のインダクタで、電圧/電流源の周波数が1000ヘルツ(1kHz)の場合、インピーダンスは次のように計算されます:

Z_{L}=j*2*\pi*1000*50*10^{-6}=0. 314*j(\Omega's)=314m\Omega

オームの値は通常、「 j 」の後に書かれています。紛らわしくないようにするため、話したり、報告書の中で書いたりするとき、この j はしばしば削除されます。それで、1kHz におけるこの特定のインダクタのインピーダンスは314 ミリオームが答となります。虚数部が周期波の位相シフトを決定するため、「 j 」は回路解析に使用する場合にのみ重要です。解析に関するトピックについては、ご要望に応じてさらに議論することにします。

インピーダンスをリストしたデータシートの多くは、回路や設計におけるすべての インピーダンス値を列挙するのではなく、全体的に入出力インピーダン スについて述べていることに注意してください。このことは、インピーダンスの用語を別にすれば、直流回路の全抵抗または実効抵抗と同じ概念です。

パルス的な直流信号のような特殊なアプリケーションのインピー ダンスを決定することは、私の知識の範囲を超えて複雑ですが、一般的には同じ考え方が適用されます。現代のデバイスは、この種の信号で数メガヘルツあるいは数ギガヘルツまで動作します。このようなレベルの周波数は、異なる部品が混在すると設計上の大きな問題を引き起こすため、やはりインピーダンスを考慮する必要があります。設計は、適切なケーブルの選択と同じくらい具体的に、基板のトレースが近すぎないことの確認や、動作周波数でのコンデンサ、インダクタ、抵抗の適切な値を考慮しなければなりません。グランドプレーンは特別な設計をしなければなりません、EMI放射を低減するためにシールドには特定の材料を採用しなければなりません。また、これら以外にも多くの要件があります。




オリジナル・ソース(英語)