無線周波数に関する用語

この投稿では、私たちが使っているアンテナに関連する用語のいくつかを紹介します(受信機、送信機、トランシーバ、およびRFに関連するすべてのものにも適用されます)。この種の技術を研究し始めたばかりのお客様にとっては、使用されている用語の中には非常に混乱を招くものもあります。

デシベル(Decibels)

デシベルは、ある値と別の値の比率を対数目盛で表す測定単位です。 オーディオの分野では、デシベル(dB)は、音量を測定するために使用される単位です。 RFアプリケーションでは、dBA、dBm(単にdBと表記されることもあります)、dBi、dBVなどのさまざまな形式のデシベルも使用されます。 dBは単位を持っていない値であるため、特定の値について説明するときには特定の接尾辞が追加されます。 これらがどこで使用されるかを次に説明します。

  1. dBA:
  2. これはデシベルアンペアの略で、RFアプリケーションで電流の振幅を測定するときに使用されます。
  3. dBm または dB:
  4. この2つは、RFアプリケーションで電力(ワット)を記述する場合によく使われます。「m」は1/1000を意味する「ミリ」を表します。アプリケーションによって異なりますが、通常RF電力の測定ではあまり大きな値は測定されませんので、一般的にdBmの方が使用されています。
  5. dBi:
  6. これはアンテナの指向性利得の測定に特化して使用されます。
  7. dBV:
  8. これはデシベルボルトの略で、RFアプリケーションで電圧の振幅を測定するときに使用されます。

周波数範囲(Frequency Range)

周波数範囲は、アンテナが動作する有効周波数です。 通常、最低周波数と最高周波数が指定されており、使用する周波数に応じて、さまざまな「効率」で受信または送信できます。 アンテナがブロードバンド対応の場合、アンテナにはいくつかの周波数範囲が記載されている場合もあります。

中心周波数(Center Frequency)

中心周波数は、アンテナが最大の信号強度(より高いゲイン)を生成または通過させる周波数です。 いくつかのアンテナは複数の中心周波数を持っていることがあります。これらのアンテナはブロードバンド通信ができるかもしれません。 アプリケーションを開発するときに中心周波数を一致させる必要はありません。正確な周波数が分からない場合もあります。しかし、 パフォーマンスの向上を図るため、できるだけ中心に近づけることをお勧めします。

帯域幅(Bandwidth)

このセクションをブロードバンドまで読んだ後、この関連記事をチェックすることをお勧めします。これは大まかな概要であるためです:周波数フィルタの説明。帯域幅とは、周波数範囲の全幅のことです。 アンテナ定格の最高周波数から最低周波数を差し引いたものは、その帯域幅に等しくなります。 たとえば、アンテナの最低周波数が1MHz、最高周波数が50MHzの場合、合計帯域幅は49MHzになります。 帯域幅しか与えられていない場合、周波数範囲を推測することはできません。 帯域幅が分かっている場合に周波数範囲を知るには、最低周波数または最高周波数のいずれかが必要になります。

通過帯域と阻止帯域(Band-Pass and Band-Reject)

バンドパスとバンドリジェクトという2つの関連用語があります。 これらの用語は通常、周波数範囲の信号を「通過」または「阻止」する特別なフィルタに使用されます。 ボード(Bode)線図はRFフィルタを見るときに使用され、X軸は常に増加する周波数(通常は対数目盛)であり、Y軸は通常dBV(デシベルボルト)単位で信号の振幅を表します。 例として描いたバンドパスフィルタのボード線図を次に示します。どちらの図もY軸にdBVを使用しています。




この図は、ほとんどのデバイスが使用する一般的な周波数範囲ではなく、またX軸は正しい対数スケールではないことに注意してください。動作を説明するために、より詳細な周波数範囲が必要でした。 ローエンドで約810Hz、次にハイエンドで約777kHzでカットオフするバンドパスフィルタに基づいて、どの周波数範囲で約1V(0dBV)に留まるかをマークしました。 このフィルタリングされた信号の帯域幅は約776,190Hzまたは776.19kHzであり、他のすべての周波数の振幅は大幅に減衰します。 もう一方のフィルタはバンドリジェクトフィルタと呼ばれます。

アプリケーションによっては、特定の周波数の通過を阻止する必要がある場合があります。 RFコンポーネントでは、これらのボード線図と非常によく似た図があります。

では、なぜこのような図が使用されるのでしょうか。 さまざまなポイントで周波数と振幅が増加する連続正弦波の場合は、かなり厄介に見えます。
linearInterpretBPass
バンドパスフィルタの図は、周波数が単調増加する正弦波であれば、上のグラフのようになります。周波数が増加するにつれて、縦線でごちゃごちゃになってしまします。

広帯域(Broadband)

この用語は、インターネット接続のことを指すことが多いですが、一般的な用語でもあります。中心周波数が複数あり広範囲の周波数を持つアンテナは、ブロードバンドアンテナとして知られています。

利得(Gain)

利得は、説明なしにいくつかの属性を記述することができますが、通常、何らかの信号特性の増加を意味します。アンテナについて話しているのであれば、利得は電力の増加ではなく(アンテナは電力を上げることができません)、ある種の「指向性利得」です。アンテナから生成される信号は、設計上、指向性を持っています。より大きい利得が常に有益であるわけではなく、特定の方向の信号を必要としない場合は、より小さい利得が必要となります。指向性利得はアプリケーションに依存しており、一部のアンテナが負の利得(損失)を持つ理由です。フィルタや信号のブーストについて話している場合、利得は他の測定単位にも適用でき、電力、電流、電圧も同様に増加させることができます。 これらをブーストするには、ある程度の外部電力が必要です。

リターンロス(Return Loss)

リターンロスとは、アンテナで受け入れられる周波数と拒否(反射)される周波数の比率のことです。

電圧定在波比(VSWR)

VSWR は Voltage Standing Wave Ratio の略です。 定在波は、受信機で受け入れられず、伝送線路上に反射して戻る電力を表します。 VSWR は、無損失ラインの最大電圧と最小電圧の比率です。 定在波は、伝送線路、受信機、送信機のインピーダンスに大きく依存します。

インピーダンス(Impedance)

インピーダンスは、リアクタンスと抵抗の組み合わせです。 リアクタンスもオームで測定されますが、信号の周波数に完全に依存します。 ここでは、インピーダンスについての投稿をご紹介します。 インピーダンスの簡単な説明。ただし、伝送線路や他の部品のインピーダンスについては触れていません。




オリジナル・ソース(英語)