コンフィギュラブルロジックブロック(CLB)を使用してバイナリデコーダを作成する


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ハードウェアベースのバイナリデコーダによるデジタルシステムの強化

バイナリデコーダは、メモリアドレスのデコード、ディスプレイ駆動、データルーティングなどのタスクを可能にする、デジタルシステムの基本コンポーネントです。コンフィギュラブルロジックブロック(CLB)を使用してバイナリデコーダを作成することにより、CPUのオーバーヘッドを最小限に抑えながら、効率的なハードウェア駆動デコードを実現できます。

この記事では、CLBを使用した2対4バイナリデコーダの設計と作成について説明し、より複雑なデコーダを作成するための基礎を提供します。

バイナリデコーダとは?

バイナリデコーダは、nビットの入力を2n個のアクティブ出力ラインの1つに変換するものです。たとえば、2対4デコーダは2つのバイナリ入力を受け取り、入力の組み合わせに基づいて4つの出力の1つをアクティブにします。

2対4デコーダの真理値表

A B OUT 0 OUT 1 OUT 2 OUT 3
0 0 1 0 0 0
0 1 0 1 0 0
1 0 0 0 1 0
1 1 0 0 0 1

各出力は、特定の入力の組み合わせに対して構成されたANDゲートによって駆動されます。入力が条件に一致したときのみ、それに対応する出力がハイ(1)になります。以下に例を示します。

  • OUT 0は、A = 0且つB = 0のときにHighになります。
  • OUT 1は、A = 0且つB = 1のときにHighとなります。以下同様。

仕組み

バイナリデコーダは、以下を使用して作成されます。

  1. コンフィギュラブルロジックブロック(CLB): バイナリ入力を4つの個別の出力にデコードするためのロジックを実装します。
  2. ブール論理式: 各出力は、対応する入力状態に一致するANDゲートを使用して生成されます。

ブール式は以下です。

  • OUT0 = A’B’ (A=0且つB=0のときアクティブ)
  • OUT1 = A’B (A=0且つB=1のときアクティブ)
  • OUT2 = AB’ (A=1且つB=0のときアクティブ)
  • OUT3 = AB (A=1且つB=1のときアクティブ)

CLB Synthesizer Toolは、これらの論理式を構成するために使用され、効率的なハードウェア駆動デコードを保証します。

実装の概要

ハードウェア要件

構成手順

  1. 入出力条件の定義: 入力(A、B)と出力(OUT0-OUT3)にGPIOピンを割り当てます。
  2. ブール式の実装: LB Synthesizer Toolを使用して、2対4デコーダ出力のブール式に必要な論理ゲートを構成します。
  3. 設計の検証: デバッグツールを使用して、入力の組み合わせに応じて出力が正しく変化することを確認します。

テストおよび結果

出力波形を観察することで、2進デコーダが正しく動作していることを確認できます。入力の組み合わせに対応する出力は常に1つだけアクティブであり、2対4バイナリデコーダが正しく機能していることを示しています。

CLBベースのバイナリデコーダのアプリケーション

  • メモリアドレスのデコード
  • 7セグメントディスプレイのドライバ
  • データのルーティングと多重化
  • キーボードのエンコーディング

CLBを活用することで、このアプローチはソフトウェアの複雑さを軽減し、システムの効率を高めます。

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CLBアプリケーションとバイナリデコーダの実現をさらに探究します。




オリジナル・ソース(English)