部品については全く必要としない製品安全データシート(現在は安全データシート(SDS))と呼ばれています)の依頼を受けることがよくあります。製品安全データシートの略語のMSDSは、しばしば材料宣言書(MDS)と呼ばれる別の種類の文書と混同されます。
MSDSの定義
製品安全データシート(MSDS)は、OSHA(米国労働安全衛生管理局)の規制により、有害化学物質を取り扱う際に必要とされる文書です。通常必要とされるMSDSがない場合、製造業者は法的トラブルに巻き込まれる可能性があります。しかしながら、OSHAは製造業者や販売業者にその文書を再配布することを要求していません。
MDSの定義
材料宣言書は、特定の部品の材料(化学物質、金属、プラスチック、合金など)のリストを記載した 任意 の文書です。ほとんどの製造業者は、要求に応じてこれらの文書を提供することはできますが、OSHAの内容には関係しないため、文書の定義は必要とされていません。
では、MSDSは何を必要としているのでしょうか?
OSHA文書29 CFR 1910.1200の(g)によると、「職場で使用される有害化学物質について文書を作成しなければならず、製品に含まれる化学物質については1%以上、それが発がん性物質の場合は0.1%以上を含む化学物質をリストアップしなければなりません。しかし、MSDSには、有害化学物質の量を記載する必要はありません。」と規定されています。また、同文書では、有害化学物質とは、健康上有害なものや物理的に危険なものと定義されています。化学物質が、人体や物理的環境に有害であると判断するには、数多くの試験をしなければなりません。(すなわち、化学物質による火傷、発がん性の存在、爆発性、高引火性、毒性、有毒ガス、酸化剤、過酸化物、反応性、刺激性の有無など)
以下に記載されているものは、MSDSが作成されていてもおかしくないものです。(他にもあります。)
- 大型電池や特定の化学物質を含む電池
- 大量の鉛はんだ
- フラックス
- 接着剤
- イソプロピルアルコール
- 各種電子部品用洗浄剤・洗浄液
- エポキシ樹脂
- ポッティング材料
- 抵抗器
- コンデンサ
- インダクタ
- 少量の鉛入りはんだ
- ワイヤ
- 小型電池(これはグレーゾーンになることがありますが、電池の場合には常に尋ねることをお勧めします)
- ファン
- コネクタ
以下は、OSHA.govのOSHA規格の参照先です。
https://www.osha.gov/laws-regs/standardinterpretations/1993-05-07
https://www.osha.gov/pls/oshaweb/owadisp.show_document?p_id=10099&p_table=STANDARDS
これらは読みづらいため、この投稿ではMSDSの情報を必要とするお客様のために、概要や説明を掲載しています。 さらにご質問がある場合は、参考文献がオンラインで提供されています。
MSDSはどこで入手できますか?
明らかにこのタイプの文書(MSDS またはSDS)が必要な材料は、関連する材料のページにそのファイルがリンクされます。電池や化学物質のような材料に文書が必要だと思われる場合は、弊社にお問い合わせください。その問題を解決するためには、当社のアプリケーションエンジニアリング部門に連絡することをお勧めします。また、ほとんどの場合、メーカーのウェブサイトにMSDSが掲載されています。連絡先のメールは Applications.Engineering@digikey.com です。
MDSはどこで入手できますか?
通常、材料宣言書(MDS)は任意であり、特定の状況下でお客様が必要とされますので、Digi-Keyの製品ページにリンクはされていません。この文書を入手するための最良の方法は、 Environmental@digikey.com にご依頼いただくことです。 これらの文書は容易に入手できるものではありませんので、メーカーのウエブサイトでも、文書を見つけことは困難です。Japan Support で対応させていただきますのでご依頼ください。なお、上記のEnvironmental 部門では、MDSD の対応をしていませんので、ご注意ください。