MTBF, MTTFおよびFITデータ

企業はMTBF, MTTF およびFIT データを用いて製品や部品の信頼性を示し、またそれらのデータに基づいて必要な生産数を決定します。メーカーにはこれらの値を計算するために用いるさまざまな方法や条件があります。この投稿ではそれらの一般的な定義と、それらの値がどのようにして得られるかを示します。

MTBF(平均故障間隔) はハードウェアまたは部品の信頼性の尺度です。それは与えられたデバイスまたはシステムの故障間隔として定義され、通常は時間の単位で測定されます。この統計値は、特定の部品の故障間隔を長期にわたって平均化した時間を表します。それはまた、システムにおけるいろいろな部品の既知の故障率から計算されるシステムの信頼性の指標です。

例:

市場で1,000台の製品が稼働しているとき、100時間後に故障するユニットの数を推定し、準備の必要がある製品の数を決定します。

この場合に使われる計算公式は 1,000 ユニット X 100 時間 = 100,000 時間・ユニット となります。

MTBF が50,000 時間であれば、予想される故障数は、100,000 ÷ 50,000 = 2 ユニットです。 従って、故障したユニットと交換するのに2 ユニットを準備する必要があります。

メーカー間で計算方法や計算条件が異なるため、MTBF 計算値も異なります。2種類の計算方法と、組み合わせによりいろいろな計算条件があります。これが多くの計算結果がある理由です。

MTTF(平均故障時間) は製品を最初に使用してから故障するまでの時間を示します。

どちらも同じ計算方法が使われますが、MTBF は修理可能な製品に対して使われ、MTTF は修理できない製品または修理コストが非常にかかる製品に対して使われます。

FIT(Failure In Time) は10*9 時間ごとに発生する故障率と故障数を表す単位です。

例えば、10 FIT の場合、10*9 時間ごとに10 個の故障が発生します。

FIT 値は、信頼性データで示されるMTBF 又はMTTF を用いて以下の公式で計算できます。

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Texas Instruments MTBF and FIT Reliability Data
On Semiconductor MTBF and FIT Reliability Data

コンテンツと図は、TDK のよくある質問のご厚意に拠るものです。







オリジナル・ソース(英語)