チップNTCサーミスタに関するFAQ

サーミスタとは、温度依存性のある抵抗器のことで、用語自体は、「thermal(熱)」と「resistor(抵抗)」の組み合わせです。サーミスタには、大きく分けて2つのタイプがあります。

タイプ 概要
PTC 正の温度係数 - 温度が上昇すると抵抗値が上昇する
NTC 負の温度係数 - 温度が上昇すると抵抗値は減少する

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この記事では、チップNTCサーミスタに関するよくあるご質問にお答えしています。

温度補償とは何ですか?

NTCサーミスタは、水晶発振器の発振周波数の温度補償によく使われます。温度補償とは、温度変化に敏感な部品に対して、温度変化の影響を軽減することを目的としたプロセスです。

熱時定数とは何ですか?

周囲温度を急変させたとき、サーミスタの温度が、周囲温度T0(°C)から最終到達温度T1(°C)までの温度差の63.2%変化する期間です。
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このことから、定数 τ(秒)は、サーミスタの初期の温度と最終の温度の差の63.2%に到達する時間として定義されていることがわかります。

耐電圧とは何ですか?

25°Cの静止空気中で3分間印加したときに、どれだけの電圧に耐えられるかを示す指標です。耐電圧は、0Vから徐々に印加電圧を上げる方法で測定しています。

B定数とは何ですか?
B定数は、サーミスタの温度変化に対する感度(抵抗値の変化率)を表すものです。変化率は直線の勾配で表すこともでき、勾配が大きいほど感度が高いことを意味します。

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この定数は、指定された2つの周囲温度における抵抗値を用いて、以下の式により算出されます。

B=ln (R/R0) / (1/T-1/T0)

R:周囲温度T(K)時の抵抗値
R0:周囲温度T0(K)時の抵抗値

内容・画像はTDKのFAQより提供。




オリジナル・ソース(英語)