水晶発振器OH100の表面温度は、動作温度より高くなることがありますか?

Connor Winfieldの恒温槽付水晶発振器OCXOのOH100-61003CF-020.0M(DigiKey品番CW815-ND)の内部オーブン設定点温度は、公称92°Cです。各OCXOは、水晶振動子のターンオーバーポイントに一致する温度に個別に設定されますが、ターンオーバーポイントは水晶振動子によって異なります。そのため、オーブンによっては他より高温に設定されているものもあります。

動作原理では、オーブンの設定温度は、OCXOで指定された上限温度範囲で、動作温度より最低7°C(最大15°C)高くする必要があります。そして、OCXO内部のオーブン回路が完全にオフになって水晶振動子レベルの温度制御を失うことがないように、動作中はOCXOのエンクロージャ内の周囲温度を設計上の最小許容範囲で、85°C以下に保つ必要があります。

しかし、OCXOのエンクロージャ内部の周囲温度が製造時にプログラムされたオーブン設定温度を超えたためにオーブンがオフになった場合、発振器は動作し続けますが、水晶振動子自体の自然な周波数対温度応答曲線に従うことになります。この場合に考えられるシナリオは、水晶振動子はオーブンのエンクロージャ/パッケージ内に収納されているのでOCXOの出力周波数はSCカット水晶振動子の周波数応答曲線に対して相対的に上昇するということです。OCXOの金属ケース自体の温度は、変化する可能性のある熱勾配と熱伝導が発生するまでの時間差により、必ずしもエンクロージャ内の内部周囲温度と一致するとは限りません。




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