Q値はインダクタの品質を表すパラメーターです。Q というのはQuality Factor(品質係数)の略語です。コイルは直流電流をスムーズに通しますが、交流電流に対しては抵抗のように作用します。これを誘導性リアクタンスといい、周波数が高い交流ほど大きくなります。
また、導体とはいえ巻線には抵抗成分(R)があります。この抵抗成分に対する周波数に応じたインダクタンスの比(R/2πf L)を損失係数といい、その逆数がQ 値となります(Q=2πf L/R)。fはコイルに流れる電流の周波数で、周波数に応じてQ 値は変化します。簡単にいえばQ 値が高いほど損失が少なく、高周波用インダクタとして、すぐれた特性をもつことになります。
コイルのQ値を見つけるには、次の方程式を使用します
Q値に影響を及ぼすもう1つの要素は基材の材料です。コイルはフェライトまたはセラミック材料で作られた基材が使用されます。数百MHz以上の周波数範囲では、フェライト基材は使用できず、代わりにセラミック基材を使用しています。以下は、異なる材料を使用したインダクタのQ値と周波数応答を示すグラフです。
Digi-keyのウェブサイトでは、可変インダクタ、固定インダクタ、 およびワイヤレス充電コイルに 特定の周波数でQ値を選択できるフィルタがあります。
これを用いて、特定の周波数でのQ値を選択することにより、何千の部品から必要な部品を絞り込むことができます。
Digi-Keyのウェブサイトで部品をフィルタリングして検索する方法に関してはつぎの記事をお読み下さい。Digi-Key部品検索の効率的な利用法 または部品検索に関するヘルプ