Raspberry Piは、マイクロコンピュータに必要な部品とインターフェースとをすべて統合した、クレジットカードサイズのシングルボードコンピュータ(SBC)です。コンピュータプログラミングの教育用に設計されていますが、愛好家やメイカーズ(makers)にも人気があります。
クイックスタートチュートリアル
1. Raspberry Pi用SDカード
Raspberry Piには内部ストレージが搭載されていません。ユーザーは、コンピュータのハードドライブとして機能するmicroSDカードを使用する必要があります(以前のRaspberry PiモデルではフルサイズのSDカードを用いていました)。OSとアプリケーションはこのmicroSDカードにインストールされ、Raspberry Pi開発ボードもSDカードから起動します。
ノート:SDカードの要件
ハードウェアの制約により、Raspberry Pi 0、1、および2では、SDカードのブートパーティションが256GB以下である必要があります。そうでないと、デバイスは起動しません。
Raspberry Pi 2(BCM2837 SoCを搭載)の後継機種であるRaspberry Pi 3、4、Zero 2 W、およびRaspberry Pi 400 では、このような制限はありません。これらの機種では、より小さなブートパーティションを使用しており、Raspberry Pi OSと干渉しません。
SDカードの推奨容量
通常、Raspberry Pi OSには、8GB以上のSDカードを使用することをお勧めします。LiteOSの場合には、4GBのカードを使用できます。その他、OS毎に異なる要件があります。たとえば、LibreELECは、より小型のカード上で動作します。お使いのOSのベンダーに、SDカードの推奨容量をご確認ください。
2. OSのインストール
Raspberry Piでは、OSを直接SDカードにインストールするために、Raspberry Pi Imagerツールの使用を推奨しています。このツールをインストールするには、SDカードリーダを搭載した別のコンピュータが必要です。インストールを開始する前に、選択したOSのSDカード要件を確認してください。詳細な情報については、Raspberry Piのオペレーティングシステムをご参照ください。
ノート:
NOOBSインストールシステムについて聞いたことがあるかもしれません。NOOBSはNew Out Of the Box Softwareの略で(初心者でも扱いやすいソフトウェア)、Raspberry Pi開発ボードで簡単に使用できるソフトウェアです。ただし、NOOBSはRaspberry Piでは推奨もサポートもされなくなりました。そのため、できれば今後はRaspberry Pi Imagerを使用してください。
3. Raspberry Pi Imagerツール
Raspberry Pi Imagerツールは、Mac OS、Ubuntu、およびWindows上で動作するグラフィカルなSDカード書き込みツールです。ほとんどのユーザーにとって、これは最も簡単なオプションです。イメージを自動的にダウンロードして、SDカードにインストールします。
図2: Raspberry Pi Imagerツール
Raspberry Pi Imagerは、Windows、Mac、およびLinux(x86 用Ubuntu)をサポートしています。最も簡単な方法は、official websiteから直接ダウンロードして、お使いのコンピュータに保存することです。
- まずはSDカードを用意して、SDカードリーダを介してコンピュータに接続します(コンピュータがこのSDカードを認識できることを確認してください!)
- Raspberry Pi Imager を開いて、表示されるメニュー(CHOOSE OS)から所望のOSを選択します(図3)。
図3: Raspberry Pi OSメニュー
- イメージの保存先を選択してください(CHOOSE STORAGE)(図2)。
- 選択内容を確認して、書き込みボタン(WRITE)を押して、ソフトウェアをSD カードに書き込みます。
ノート:
Windows 10でRaspberry Pi Imagerを使用し、制御されたフォルダアクセスを有効にしている場合には、Raspberry Pi ImagerによるSDカードへの書き込みを明示的に許可する必要があります。これを行わないと、イメージングプロセスは「書き込みに失敗しました」というエラーで失敗します。
OSのインストールに関する詳細な情報については、official websiteをご参照ください。