コネクタハウジングにおける「極性」という用語について

「極性」は、電子工学の世界ではよく使われる用語の1つで、複数の意味があります。通常「極性がある」とは考えられない製品の極性について、よくご質問をいただきます。一例として、最近極性に関する質問を受けたMolexのMini-SPOXシリーズコネクタのハウジング 0050375023 を取り上げます。この機器に極性はありますか?どうやって見分けるのですか?

この場合の 「極性 」は、2つの意味の1つです。より一般的に理解されているもの、そして「極性?」という疑問を頻繁に呼び起こすものは、電気的極性、つまり製品の「プラス」側と「マイナス」側です。これまでの極性に関する記事によると、このMini-SPOXデバイスのようなパッシブコネクタは電気的に極性を持っていません。電力を供給されるコンポーネントや電源を供給する内部回路がなければ、基本的にデバイスに極性をもたせることはできません。これはエレクトロニクスに関する非常に一般的な誤解ですが、この業界に詳しくない多くの人は、すべての部品は極性があり、「プラス」と「マイナス」、または同じ情報を示す「ピン1」がなければならないと思い込んでいます。

特にコネクタの場合、「極性」という用語は、物理的な極性、すなわち、指定された嵌合製品に単一方向でのみ接続できることを保証するハウジングの特徴を意味することもあります。このMini-SPOX製品は、ほとんどのコネクタと同様に、このように物理的に極性を有しています。この種の極性は、より一般的には「キーイング」と呼ばれ、物理的に極性を持つコネクタは通常キー付きコネクタと呼ばれます。 指定された嵌合製品と接続すると、極性は視覚的、直感的に確認できます。

このデバイスを、嵌合するように設計された指定の製品以外と接続しようとすると、ほとんどの場合無駄な努力になってしまいます。最近のコネクタは、機器の組み立てにおける人為的なミスを減らすために、このような誤った相互嵌合を避けるように注意深く設計されています。通常、このようなミスは、延長ケーブルを早急に挿入したり、意図しない目的に機器を適合させようとしたりする際など、このMini-SPOXセットのようなケーブル~基板コネクタペアをケーブル~ケーブル接続に使用しようとするときに発生します。状況により、そうせざるを得ないような状況になった場合は、0050375023 などの既存のキー付きコネクタを、それに対応していないものに無理に接続しようとするのではなく、コネクタのペアリングを丸ごと交換することをお勧めします。




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