ダイオードにおける順方向電圧の重要性

ダイオードの順方向電圧について考えるとき、考慮すべきいくつかの項目があります。まず第一に、ダイオード全体での電力損失であり、その損失が回路に影響を与えているかどうかを調べることです。

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12Vシステム用のフルブリッジ整流器を設計しているとしましょう。上図では、それぞれの色が電流の流れる方向を示しています。波形のどのポイントでも、2個分のダイオードに相当する電圧降下が発生していることになります。 1個あたり700mVの電圧降下なので、これは電圧降下1.4V分の電力の損失であり、全電圧の10%以上が消費されています。

これを解決するために、低電圧回路ではゲルマニウムダイオードを使用する必要があります。これらのダイオードは電圧降下が小さく、約300mVであり、回路への影響が少なくなります。長年にわたり、ゲルマニウムダイオードは、同程度の電圧降下があり、より信頼性が高いショットキーダイオードに置き換えられてきました。これらは通常、標準のシリコンダイオードと比較して低い電圧降下を持っていますが、シリコンダイオードが対応できる逆電圧仕様や最大電流仕様には対応できません。

調べてみたい別の項目は価格です。表面実装形状では、ショットキーはわずかに高い価格ですが、かなり匹敵する可能性があります。スルーホール形状のショットキーダイオードでは、特定の性能で探すとすぐに価格が跳ね上がり標準ダイオードの約2倍の価格で始まります。これは、いじくり回す部品を探しているだけのマニアにとっては大きなことではないかも知れませんが、製造用途ではすぐに費用がかさんでしまいます。

ここにシングルダイオードのリンクがあります: https://www.digikey.jp/short/zmbch9

表の上部で ダイオードタイプをフィルターでショットキー又は標準を選択し、それから電圧 - If印加時の順方向(Vf)(最大) をフィルターで電圧降下を見てください。







オリジナル・ソース(英語)