チップアンテナ を選択する際、マッチングは重要です。リターンロスとVSWRはどちらもアンテナのマッチング状態を測定するのに使われるパラメータです。リターンロス と VSWRの間には数値関係があります。
反射損失とも呼ばれるリターンロスは、反射信号の特性を表すパラメータです。これは、入射電力のうちどの程度が信号源に反射するかを示します。
- リターンロス＝入射電力/反射電力（dB）
リターンロスが大きいということは、信号の伝送効率が高いことを意味します－伝送装置への電力と信号強度の損失が少なくなります。
VSWR は電圧定在波比のことです。マイクロ波伝送における最大電圧と最小電圧の比です。リターンロスとVSWRの間には次の関係があります。
- リターンロス＝-20log ((VSWR-1) / (VSWR + 1))
VSWRは通常、アンテナの周波数特性のグラフで表示されています。下図において、最も低いポイントがアンテナの動作中心周波数です。
多くの場合、製造公差と生産時のばらつきにより、実際の動作中心周波数はアンテナのデータシートの仕様とは少し異なることがあります。
VSWRが小さければ小さいほどアンテナのマッチング性能が良く、アンテナからの出力電力が大きくなります。
VSWRの最小値は1.0 です。アンテナから電力が反射されないため、これは理想値です。