この記事では、ADIのワイヤレス振動評価キットVoyager4 EV-CBM-VOYAGER4-1Zで使用される意思決定経路について説明します。
このキットは、設計者がデバイスやテストフィクスチャにワイヤレスソリューションを迅速に導入できる、完全な低消費電力振動モニタリングプラットフォームです。エッジAIアルゴリズムによってモータの異常な動作を検出し、診断やメンテナンスの要求を始動させることができます。
Voyager4の意思決定経路は、ローカルなエッジAI処理によって冗長なデータ伝送を削減します。デュアルセンサの協調ウェイクアップとインテリジェントな電力管理を組み合わせることで、産業用振動モニタリングにおける「低消費電力、高精度、リアルタイム応答」という中核目標を達成します。その意思決定ロジックは、機器の健康状態検出の信頼性を確保するだけでなく、デバイスのバッテリ寿命を大幅に延長します。
Voyager4システムの中核をなす意思決定経路(画像出典:Analog Devices)
オリジナルの振動データは、エッジAIアルゴリズムをトレーニングするために経路(a)を介してMAX32666GXMBL+(BLE無線とArm® Cortex®-M4F DARWIN MCUを統合)に送信され、その後BLEまたはUSBポートを介してユーザーに送信されます。
トレーニング完了後、振動データは経路(b)を介してMAX78000EXG+ MCUに送られ、エッジAIアルゴリズムを通してデバイスの状態を予測するために使用することができます。データが正常な場合(経路d)、無線デバイスMAX32666を起動する必要はなく、センサはスリープモードに戻ります。異常が検出された場合(経路c)、BLEを介してアラートが送信されます。
関連品番:
ADIのワイヤレス振動評価キットVoyager4 EV-CBM-VOYAGER4-1Z
- MEMS加速度センサ
- マイクロコントローラとエッジAI処理
- 電源管理モジュール