APDahlen Applications Engineer
この記事は、MOSFETとマイクロコントローラの実際のアプリケーションを学ぶガイド付き学習シリーズの一部です。
参照記事:MOSFETを使用してマイクロコントローラとリレーをインターフェースする方法
学習補助(Q&A):すべての質問を見る
現在お読みいただいている記事:Q5
作動時にリレーの電流曲線がディップする原因は何ですか?
この記事では、次のような類似の質問にもお答えします。
- 磁気抵抗(リラクタンス)の変化をどのように可視化できますか?
- リレー内部では磁束線はどのように振る舞いますか?
補足説明
図1はリレーが作動したときの波形です。24V DCの入力電圧(オレンジ)と、それに対応するコイル電流(青)を示しています。波形の歪みは、アーマチュアが所定の位置へ移動する際に磁気抵抗が変化することによって生じます。
図1: オンコマンド(オレンジ)とそれによって生じるリレーの電流波形(青)
回答
リレーが作動するとき、電流は滑らかな一次遅れ系を示すと予想されます。しかし実際には、6ms付近で電流波形にディップが見られます。この歪みは、システムの磁気特性が変化することによって生じます。
この磁気抵抗の変化は、図2に示す補足図とともに、いくつかの段階として理解すると最も分かりやすくなります。
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コイルは初期状態では無励磁(磁界なし)であり、アーマチュアはノーマリオープン位置で静止しています。
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コイルに電流を流します。
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コイルの磁界は、コイル、ヨーク、および周辺の電気回路のRL特性に基づき、一次遅れ系として増加します。
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磁界が増加するとアーマチュアがコイルに引っ張られ、これによりコイルの磁気特性(インダクタンス)が変化します。
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RL特性が変化するため、電流はその影響を受けて変動します。
専門的には、コイルの磁気抵抗が変化したと言います。もともとリレーのコイルは大きなエアギャップが存在していますが、アーマチュアが引き込まれることで、エアギャップ(磁気抵抗)がなくなります。
図2: 初期励磁状態でまだ開状態にあるリレーと、励磁され閉状態となったリレーの磁気経路を示した図
DigiKeyアプリケーションエンジニアAaron Dahlen(退役米国沿岸警備隊少佐)による記事

