この投稿では、一般的なプログラマブルロジックコントローラ(PLC)にPNPおよびNPNの産業用センサを接続する「方法」と「理由」を紹介します。ここでは、DC 24Vのデジタル入力を備えたPLCに焦点を当てます。また、PLCは次のように定義されたデジタルの正論理閾値を扱うものとします。
- DC 5V未満の電圧は論理0とする。
- DC 15Vを超える電圧は論理1とする。
最後に、PLCの各I/Oピンの入力抵抗が10kΩと仮定します。
この標準的な範囲以外のPLCもあるため、これらの仕様を必ずPLCのデータシートで確認してください。また、負論理入力を扱うPLCもあることをご認識ください。議論の中心となる入力は反転しているとお伝えする以外、この投稿では扱いません。
センサのタイプ
産業用3線式センサは通常、NPNまたはPNPタイプとして販売されています。多くのセンサでは両方の製品が入手可能です。それらは同じように見え、多くの場合、品番も似通っています。このため、誤って購入したり、購入が遅れたりする可能性があります。これは、PNPタイプが好まれるPLCのアプリケーションでよく見られます。
NPNとPNPの呼称はセンサの内部構成を示し、特に出力段で使用されるトランジスタのタイプを指します。トランジスタにはNPNとPNPの2種類があることを思い出してください。
みなさんはおそらく、昔の2N3904のようなNPNトランジスタを使ったことがあるでしょう。古典的な構成では、NPNトランジスタのエミッタを接地し、正電源とコレクタの間に負荷を接続し、電流制限抵抗を通してベースを駆動します。この構成では、トランジスタが負荷をグランドにプルダウン(引き下げ)します。
PNPトランジスタを使用した構成では少し異なります。ここで、PNPトランジスタのエミッタは正電源に接続します。負荷はコレクタとグランドの間に接続されます。ベースがアクティブになると、トランジスタは負荷を正電圧ラインまでプルアップ(引き上げ)します。
これを要約すると、次のようになります。
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PNPはプルアップ
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NPNはプルダウン
PLCと産業用制御の用語を使うと、次のように言います。
- PNPは電流をソースします
- NPNは電流をシンクします
PLC-PNPセンサのインターフェース
PNP型センサとPLCの構成を図1に示します。3線式センサは、汎用センサモジュールと PNP出力トランジスタを含むブロックとして示されます。これは、特に冒頭のセクションで確認した条件を考慮すると、比較的単純な構成です。
PNPトランジスタがアクティブになると、PLCの入力抵抗に対してプルアップします。理想的な状況では、PNPトランジスタが完全にオンになり、黒いワイヤの電圧はDC 24Vになります。PLCは、先に確認したDC 15Vの閾値よりもかなり高いため、これを論理1と識別します。非アクティブにすると、PNP トランジスタはプルアップしません。
その結果、黒いワイヤの電圧はゼロになり、PLC は論理0を認識します。
図1:PNPセンサとPLCの接続構成
技術的なヒント:3線式オープンコレクタ構成では、ワイヤードOR構成を使用してセンサを並列接続できます。このタイプの構成に関する詳細情報は、 この関連投稿を参照してください。これは有効な構成であるのと同時に、各センサが独立したPLCチャンネルに接続されている場合、システムのトラブルシューティングが容易になります。
PLC-NPNセンサのインターフェース
図2は、NPNセンサとPLCのインターフェースを示します。複雑になっていることがすぐに分かります。先に確認した条件を考慮すると、PNPセンサが望ましい回路構成である理由がお分かりいただけるでしょう。
NPNトランジスタが負荷をプルダウンすることを思い出してください。外付けの1kΩ抵抗は、NPNトランジスタがプルダウンするための負荷として動作するので、必要不可欠な部品です。この外付け抵抗がない場合、センサの出力(黒)ワイヤは常にゼロになります。多くの技術者やエンジニアがこの落とし穴にはまり、センサが正しく設定されていない、すなわち外付け抵抗がないことが原因なのに、なぜ「不良品」なのかと疑問に思うことがあります。
この時点で一歩下がって、オームの法則を適用して、外付け抵抗が十分であることを確認する必要があります。しばらくの間、センサを無視しましょう。ここで必要となるのは、外付けの1kΩとPLCの内部抵抗10kΩによる分圧です。分圧のルールを適用すると、PLCの入力電圧は次のように計算できます。
V_{PLC} = 24 * \dfrac{10 }{1 + 10} \approx 22\ VDC
この電圧は、PLCにより問題なく論理1として解釈されます。
これでセンサをアクティブにできるようになりました。このDC 22Vの分圧器の中心をグランドにプルダウンします。理想的な状況では、PLCの入力電圧はゼロになります。
図2:NPNセンサとPLCの構成
PNPとNPNの論理反転
この時点で、NPNセンサとPNPセンサは交換可能であると思われるかもしれません。これはほぼ真実です。振り返ってみると、アクティブなPNPセンサは論理1として解釈されます。対照的に、アクティブなNPNセンサは論理0と解釈されます。
センサのタイプを変更すると、反転を考慮してPLCプログラムを変更する必要があります。うまくいけば、プログラマーは入力マッピングを用い、関連するI/Oピンは1カ所だけになります。I/Oマッピングを使用すれば、これは簡単な変更であり、自信を持って行うことができます。マッピングがなければ、正しいセンサが到着するのを待つしかありませんが、それはまた別の話です。
幸運を祈ります。
APDahlen
追伸:PNPとNPNのセンサの選択は、フェールセーフを考慮して行う必要があります。断線やセンサの故障があった場合に何が起こるかを常に考えてください。これは非常停止の概念に関連しています。機械を停止させるものは、断線によって機械がオフになるように、ノーマリクローズ接点を使用して配線する必要があります。
bidrohini
どうもありがとう。初心者がPLCについて学ぶのに役立つコンテンツはウェブサイトにありますか?
APDahlen Applications Engineer
ありがとうございます。Bidrohiniさん
現時点では、このフォーラムにあるPLCのコンテンツは限られています。おそらく今後、コンテンツを充実していけると思います。とりあえずは以下を参考にしてください。
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My old material (DigiKeyチームに参加する前に作成した資料)
これらのリンクが役に立ったらお知らせください。もしこの返信を読んでいるのであれば、ぜひ以下に追加リンクやコメントをお願いします。
よろしくお願いします。
APDahlen
bidrohini
本当にどうもありがとう。すぐに確認してみます。