APDahlen Applications Engineer
これは文脈で遊べるので楽しい質問です。この投稿者は文脈を明示していないので、両方の答え方をすることができ、理想的な学習の機会になります。
トランジスタ(図1)や産業用センサ(図2)を例にして考えてみましょう。
NPNおよびPNPトランジスタ
NPNとPNPという用語は、トランジスタおよびその構造と密接に関連しています。例えば、ジェリービーンズ2N3904は人気のNPNトランジスタです。その相補型(complement)トランジスタである2N3906はPNP構造です。この場合、NPNとPNPはトランジスタの物理的構造を指し、NとPはトランジスタの構成に使われるシリコンサンドイッチ(トランジスタの基礎 | DigiKey)を表します。
図1: TO-92パッケージのPNPトランジスタ2N3906のコレクション
技術的なヒント: NPNトランジスタの回路図は、「Not Pointing In(矢印が中心を指していない) 」と覚えれば簡単です。
NPNおよびPNP産業用センサ
NPNおよびPNPという用語は、産業用センサにも適用されます。これらは通常、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)と組み合わせて使用されます。
さらに詳しく調べてみると、これらのセンサは出力回路にNPNおよびPNP駆動トランジスタ(または同等品)を搭載していることが分かります。このNPN対PNPの指定は極めて重要です。なぜなら、この指定によってセンサがPLCとどのようにインターフェースするかが決まるからです。誤った部品を注文した場合、この技術概要で説明しているように、装置を稼働させるには相当な労力が必要になります。
図2: 左がNPN、右がPNPタイプのPanasonicの近接センサ
技術的なヒント: Pタイプのセンサが「引き上げる(Pulls up)」のに対し、Nタイプはすべてを引き下げる「負(Negative)」の創造物だと覚えておくとわかりやすいです。
私はどちらが好きでしょう?
もちろん、私がいなければ失敗してしまう方が好きです!
教育や入門用マイクロコントローラのプロジェクトでは、NPNトランジスタに明らかに偏っています。NPNトランジスタの方が理解しやすいのは、(矢印が中心を指していない)エミッタがマイクロコントローラと同じグランドを使用しているためです。この記事では、図3に示されているアセンブリを例として取り上げています。
トランジスタのベースがオンになると負荷がオンになるため、これは理解しやすいです。PNPの場合は、ベースがローに引き下げられると負荷がオンになるため、より複雑です。ドライバ電圧(マイクロコントローラ)と負荷の電源が異なる場合は、この概念はすぐにエスカレートします。例えば、3.3V DCのマイクロコントローラは、3.3V DCと24V DCの電源が同じグランドを使用している場合、NPNトランジスタを使用して24V DCの負荷をオンにすることができます。しかし、これは、PNPトランジスタを使用して直接行うことはできません。3.3V DCのマイクロコントローラが「上まで手を伸ばして」PNPトランジスタのベースを制御する必要があるためです。このような回路には、中間でNPNトランジスタの補助が必要になります。
センサに関しては、PNPデバイスに偏りがあることは否定できません。技術者やエンジニアは、正論理で考えることを好みます。センサがオンのとき、私たちは出力が高いことを期待します。一般的な24V DCのPLCアプリケーションでは、「オフ」は電圧ゼロ、「オン」は24V DCと関連付けます。「ダウナー(downer)」(負)のNPNセンサによる負論理とは反対に、私たちはPNPセンサの「プルアップ」で正論理を維持します。
図3: ダーリントントランジスタBDX33Cを介してSchneiderのLC1D09BDコンタクタを駆動するArduino Nano 33 IoTマイクロコントローラのプロトタイプ
おわりに
NPNとPNPの指定は、デバイスを流れる電流の方向を決定します。
エレクトロニクスの黎明期には、電流を一方向にしか流すことのできない真空管がありました。エンジニアたちは、この欠点を回避するための多くの巧妙な方法を持っていました。
今日、NPNおよびPNPトランジスタが、自由な設計体験を提供します。
NPNとPNP-私はどちらが好きでしょう?
どちらも好きです!
合わせて、ほとんどすべての電子回路の基盤となっています。
エンジニアリングウィークおめでとう!
心を込めて
Aaron
著者について
Aaron Dahlen氏、LCDR USCG(退役)は、DigiKeyでアプリケーションエンジニアを務めています。彼は、技術者およびエンジニアとしての27年間の軍役を通じて構築されたユニークなエレクトロニクスおよびオートメーションのベースを持っており、これは12年間教壇に立ったことによってさらに強化されました(経験と知識の融合)。ミネソタ州立大学Mankato校でMSEEの学位を取得したDahlen氏は、ABET認定EEプログラムで教鞭をとり、EETプログラムのプログラムコーディネーターを務め、軍の電子技術者にコンポーネントレベルの修理を教えてきました。彼はミネソタ州北部の自宅に戻り、このような記事のリサーチや執筆を楽しんでいます。