Digi-Keyでは、入力電圧を効率的に目的の出力電圧に変換するように設計された、膨大な数のDC-DCスイッチング電圧レギュレータを提供しています。目的の機能を実行する部品を絞り込むために 「機能」と名付けられたパラメータをリストアップしています。
「機能」パラメータの下にあるほとんどのオプションは、かなり直感的なものです:
レシオメトリック - 出力電圧の大きさは、ある比率(多くの場合、約2:1)で定義された入力電圧の関数です。
Microchip TC1240A を使用した「レシオメトリック」回路の例
ステップアップ - 出力電圧の大きさが入力電圧より大きい
Maxim MAX1722 を使用した「ステップアップ」回路の例
ステップダウン - 出力電圧の大きさが入力電圧より小さい
Diodes Incorporated AP3211 を使用した「ステップダウン」回路の例
多くの部品が、その構成方法によって複数の機能を実行することができます。 たとえば、Digi-Keyでは「レシオメトリック」または「ステップアップ」として構成できる部品を扱っていますが、 これは 「機能」 パラメータの下に 「レシオメトリック、ステップアップ」としてリスアップされています。 この表記はかなり明白で直感的です。
しかし、一部の部品を 「ステップアップ、ステップダウン」 としてリストアップし、他の部品では 「ステップアップ / ステップダウン」としてリストアップしているものがあるため、多少混乱します。 一見冗長な説明に見えますが、実際にはこのように記載する理由があるのです。
2つの機能を カンマで区切って 「<ステップアップ、ステップダウン」 機能のどちらか一方の方法で部品を構成することができますが、両方を同時に構成することはできないことを示しています。
これに対して、スラッシュを挟んで「 ステップアップ / ステップダウン」 と記載されている場合は、入力電圧が出力電圧より大きいか小さいかに関わらず、回路を再構成することなく、一定の出力電圧に調整することができる部品であることを示しています。この方式の部品は、バッテリがフル充電時には出力電圧以上であっても、バッテリが完全に消耗する前に出力電圧以下に低下してしまうようなアプリケーションにおいて、バッテリをフルに利用できるためとくに役に立ちます。
Texas Instruments TPS63051 を使用した「ステップアップ/ステップダウン」回路の例