ほとんどのDigi-Keyの仕入れ先業者は、独自の品番構成に基づき品番をつけています。よく不完全な品番でのリクエストがきて、スタッフが混乱することがあります。品番の一部が省かれていた場合、正しくない品番なので、何のことか状況の分からないスタッフにそのリクエストが伝えられてしまいます。不完全な品番を検索すると、一致するものが全く無いか、またはその品番の他に数字や記号を含む品番が検索結果として出ます。この投稿では、品番のどんなものが忘れられてしまいがちか、検索時によく見られる問題について説明します。
品番体系/構成に関する一般的な注意
注文用の品番ビルダー/構成があるデータシートは、何が 必要 かとても具体的に示しています。 品番の構成要素すべてに意味があります。もし品番にハイフンが含まれていれば、きっとそれも部品を特定するために重要です。 「#」、「・」、「;」、「、」、「/」、「」、「|」、「&」のような記号や、その他の英数字でない記号も品番の一部として重要です。
ユーザーが省略しがちな構成要素
- シリーズ名 シリーズ名は、電子部品ではとても一般的です。たいていの場合、メーカーは性質が類似した一連の製品を開発します。シリーズ名には、商標、数字の文字列、数字と文字の組み合わせ、または文字のみの場合もあります。多くの場合、品番の先頭にあります。
- 部品の梱包形態のサフィックス 多くの集積回路とばら売りの部品には梱包形態を示すサフィックスがあり、データシートにその説明があります。在庫品目の梱包形態は、Digi-Keyが部品を受領する時の形態で、在庫品目でない場合は、ユーザーが受領する時の形態です。5000個のリール品の場合、データシートにおそらく5000個のリール品であることを示すコードがあり、そのコードが品番の最後に追加されます。梱包形態が特定のリール、あるいは配送方法である場合、どのようなサフィックスが付くのかデータシートで説明しなければなりません。(すべてのメーカーが実施しているわけではありません)。Digi-Keyは多くのメーカーから許可を得ているため、リール品を分割し、最小発注数量1個から購入いただける商品がたくさんあります。そのため、ごくわずかな個数の購入でもサフィックスを追加する必要はありません。その5000個のリール品を分割するとDigi-Key品番は変わるかもしれませんが、メーカー品番は決して変わりません。
- あまり一般的ではない属性 一部の品番にはRoHSステータス、または他のあまり一般的ではない属性専用に付与された特別な部分が含まれています。また、現在のRoHS基準を上回る一部の集積回路は、「グリーン」ステータスを有しています。一部の仕様は実際には空白のままです。品番の一部について不明な場合は、構成表の下にある注釈をお読みください。データシートでその箇所は空白のままにできると説明がある場合は、その部分を完全に省略してください。仕様が曖昧な場合、意味が不明な場合はご質問ください。品番を作成するために必要な記号を省略すると、部品検索が成果なく終わってしまいます。
データシートの曖昧な表現
メーカーによって品番のどこに何を表示するか等、方法が異なります。また、数種類の電子部品を製造するメーカーは、自社のデータシートと一致しない場合があります。下記はヒントです。
- データシートに品番構成の記載があり、品番のセクション間に小さいスペースがある場合、おそらく品番を部分的に分けているだけです。完全な品番を検索する場合、このスペースはおそらく省略されます。スペースがもっと大きかった場合は、おそらくパーツ番号に含まれています。でもそれではあいまいなので、Digi-Keyサイトは関係なく検索できると思います。
- 一部のメーカーは、検索した時に型番には表示されないハイフンや他の記号なども使用しており、大抵の場合、品番を部分的に分離できます。したがって、ハイフンやその他の記号でうまく検索できない場合、それらはおそらく品番の一部ではありません。
部品のマーキング
マーキングのある集積回路などの場合、たいていマーキングは簡略化されていたり、印字し得る分だけになっています。データシートの品番の体系よりもはるかに一貫性がないため、マーキングから部品を見つける方法は、あまりあてにできません。デートコードとロットコードだけだったり、品番を省略して部品的に印字されている場合もあれば、品番とは全く異なるマーキングが使用される場合や、まったくマーキングがない場合もあります。部品に印字するスペースがない場合、完全な品番は印字できないですし、残念ながらメーカーは、部品に品番を印字する義務はありません。完全な品番は、おそらく部品に印字されているものより長いと思います。品番の一部が分かっている場合は、それで検索をし、考え得る品番の区切り(ある場合)を考慮して、最適な部品を見つけるために役立つデータシートがあるかどうかを確認します。