お客様から寄せられる、特に多い質問の1つが、ゼロオーム 抵抗器の最大電力定格に関するお問い合わせです。
データシートには普通記載されていませんが、電力を取り扱う抵抗を計算するのによく使われる2つのパラメータがあります。1つは許容差の仕様です。ゼロオーム抵抗器は許容差の仕様がありません。その数字は通常、抵抗器の公称値のプラスマイナス何パーセントとして表されますが、それはゼロオームでは無意味です。
2つ目のパラメータは最大電力定格ですが、消費電力はI2 Rで定義され、ここでRが0オームであるため定格は不要と思われます。しかしながら、ゼロオーム抵抗は完全なものではありません。メーカーの中には定格電流における実際の最大抵抗値を規定しているメーカーがあり、従って定格電力はI2 Rの公式で計算できます。例えば、KOA Speer のRK73Z2HTTE は、継続する電流が最大2Aのとき最大50ミリオームとデータシートに明記されていますので、定格電力を求めることができます。
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はじめに
抵抗器は、インダクタやコンデンサと同様、受動的な電子部品であり、理論的には非常に単純ですが、実際のデバイスの動作を考慮すると、むしろ複雑になります。自作で組み立てた場合でも、購入した場合でも、抵抗器にはどれもどこかに理想的ではない部分があり、目的によっては返って不都合を起こすことになります。 種々の不完全さを持つ様々な製品があるなかで、トレードオフしながらお客様の用途に合う製品を見つけてください。
この資料は、読者が十分な知識に基づいて抵抗器を選択できるように作られており、抵抗器の構造の違い、その違いがどのような影響を及ぼして非理想的な動作になるのか、そしてその違いが製品資料やパラメトリック検索ツールでどのように伝えられているかを説明しています。簡潔さよりも徹底性を優先していますが、要約であることに変わりはありません。また、IEC60115、MIL-STD-202、およびJIS C 5201などの関連規格を参考に、付録に記載されている資料と合わせて、より詳細な情報を得ることができます。
固定抵抗器の形状による分類
この資料では、固定抵抗器に焦点を当てています。固定抵抗…
製品の属性やデータシートにパラメータが実際にリストされていない部品のワット数をすばやく決定する方法はいくつかあります。 多くの部品がこの定格を持っています。なぜなら、設計にとって重要であるため、製品説明では絶対に必要だからです。 いくつかの例には、電源、抵抗器、ほとんどのACまたはDCファン、ほとんどのACまたはDCモータ、および電力を直接扱うその他のものが含まれます。 しかし、定格のない多くの電子部品があり、これは懸念を引き起こす可能性があります。 答えは尋ねられたアイテムの種類によって異なります。 利用すべき電力計算用の2つの基本的な公式があります。
P = I * V=I^{2}*R
ここで、「I」は測定/計算された電流、Vは測定/計算された電圧、Rは電流が流れる経路上の抵抗成分または抵抗器の値です。
電力定格の3つのタイプ
考慮すべき電力定格には3つのタイプがあります。 生成された電力(供給側)、消費された電力(負荷側)、および部品のタイプに応じて負荷側または供給側のいずれかの値であり、部品が焼損する前に処理できる絶対最大値である最大電力定格があります。 たとえば、…
オリジナル・ソース(英語)