コンデンサの基礎知識

コンデンサは、電気エネルギーを電界の形で蓄えるデバイスです。このプロセスは、機械ばねが弾性体の変形という形でエネルギーを蓄積するのとよく似ており、両者を記述する数学は、使用する変数を除けば非常によく似ています。電気工学や機械工学の学生が、それぞれ相手の研究が難解で理解しがたいと思うのは、「v」は電気工学にとっては「電圧」ですが、機械工学にとっては「速度」、電気工学にとってはバネがむしろインダクタに見える、など、実はこの類似性が一因かもしれません。


機械工学の皆さん、注目。

一般に、実用的なコンデンサの構造は、平行平板コンデンサを起点に説明されることが多くあります。2つの導電性電極を互いに平行に配置し、絶縁体(通常はポリマー、セラミック材料、金属酸化物、空気、場合によっては真空など)で分離したものです。

このようなコンデンサの値(本質的には機械的な考え方の「バネ定数」)は、板と板の間の距離が面積に対して小さい場合、次の式で近似されます。機械的なバネ定数とコンデンサの値は、慣習的に次元が逆数の関係で表現されることに注意する必要があります。機械的なバネ定数は単位変位あたりの力(ニュートン/メートル、ポンド/インチなど)で表されるのに対し、静電容量値は単位力あたりの変位(クーロン/ボルトなど)で表されます。

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実際には、プレートは平らである必要はありません。ロール、折り畳み、くしゃくしゃ、積み重ね、スライス、ダイス、千切りなどの形状も有効ですが、形状が複雑になると、計算がかなり面倒になります。

では、より大きな値のコンデンサを作るにはどうすればいいでしょう。面積の大きな板を使うか、離間距離(=誘電体の厚さ)を小さくするか、材料の誘電率を大きくすればいいことになります。ε0をいじるとなると、別世界を作る必要がありますが、これは政治家ででもないと無理ですね。

しかし、この「誘電率」というのは一体何なのでしょうか?素晴らしい質問です。誘電率は、電界の存在下で、さまざまなメカニズムによって電気的に分極する能力を表す、物質の特性のひとつです。原子核を取り囲む電子の雲の位置がずれることで、原子の片側がわずかにプラスに、もう片側がそれに対応してマイナスに電荷を持つという、原子レベルのメカニズムが考えられます。また、分子レベルでは、電界に反応して電気的に極性を持つ分子の向きが変化したり、分子内の原子間の結合が曲げられたり伸ばされたりすることで、機械ばねの材料が曲がったり伸ばされたりするのと同じように電気的な分極が起こることもあります。

原子の場合は電子が「飛んで」隣の原子核に再結合しない限り、分子の場合は分子が電界の力で引き裂かれない限り、その物質は絶縁体として機能します。それは電界が印加されたときの持続的な電荷の流れをサポートしませんが、原子の周りの電子の移動または分子の再配向/歪みのために、電界が確立されるとある程度の電荷が効果的に流れることを可能にします。電界を取り除くと、誘電体中の電子は結合している原子核の周りの通常分布に戻り、物質中の分子は元のランダムな方向や形状に戻ります。その際、電界印加時にコンデンサを流れていた電荷のほとんどは、逆向きに流れて回路に戻されます。

材料の(比)誘電率は、材料が真空である場合と比較して、この材料がこの一時的な電流の流れを促進する程度を表します。ある面積、距離、印加電界強度で真空と同じ電荷移動ができる材料は誘電率1、真空の2倍の電荷移動ができる材料は誘電率2、などとなります。

コンデンサの種類は、使用する誘電体の特性や製造方法によって、そのニュアンスが大きく異なります。誘電体材料は、その厚み、誘電率、誘電体材料と電極で発生する損失、誘電体を通して流れる電流量(電界が一定のときの漏れ電流)などにより、耐えられる最大電界に制限があります。




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