DigiKeyは、産業制御環境での使用に適した幅広い品揃えのリレーを提供しています。この記事は、相互に機能する部品群を選択するのに役立ちます。また、その過程でいくつかのヒントもご紹介します。
制御リレーの例
この記事では、代表的な例としてPhoenix Contact RIFLINEファミリを使用します。DigiKeyの多くのDIN取り付けリレーと同様に、ソケット取り付けリレー、オプションのサージ抑制アセンブリ、メカニカルアセンブリ、マーカー、および同じファミリの他のリレーとのグループ化を容易にする各種ジャンパを特長としています。これらのジャンパについては、この記事では取り上げません。
以下の写真のデバイスは、SPDT(1回路2接点)メカニカルリレーを使用して24V DCシステムで動作するように構成されています。その他のオプションとして、12V DC、48V DC、60V DC、24V AC、120V AC、230V AC、SPDT、DPDT(2回路2接点)、さらにソリッドステートリレー(半導体リレー)などが利用可能です。各コイル電圧に適したサージサプレッサをご用意しています。
以下の写真の例は、下記のコンポーネントで構成されています。
- DIPタイプリレー実装ソケット:2900931 Phoenix Contact | リレー | DigiKey
- フリーホイールダイオードとLEDインジケータ:2900939 Phoenix Contact | リレー | DigiKey
- 抜け止めと取り出しブラケット:2900953 Phoenix Contact | リレー | DigiKey
- マーカー:0811972 Phoenix Contact | コネクタ、相互接続 | DigiKey
- SPDTリレー:2961312 Phoenix Contact | リレー | DigiKey
サージ抑制
DCシステムでは、「フリーホイールダイオード」がリレーのコイルと並列に接続さ れます。これにより、リレーがオフになったときに必ず発生する高電圧の逆起電力を防ぐことができます。これにより、精密な電子機器へのストレスやダメージが軽減さ れます。例えば、このダイオードは、ソリッドステート出力接点を特徴とするプログラマブルロジックコントローラ(PLC)には必須のコンポーネントです。
技術的なヒント: PLCのトラブルシューティング中に、出力ピンが損傷していることに気づいた場合は、直ちに停止してください。関連するリレーまたはコンタクタに取り付けられているサージ抑制ダイオードを点検してください。ショート故障したりオープン故障になると、PLC 出力接点を損傷する可能性があります。24V DCシステムの場合は、適切なモジュールの設置準備が整うまで、汎用の1N4002ダイオードで代用できます。
以下の写真のようなサージ抑制器は、さらに考慮が必要です。この写真には2つのダイオードが示されています。1つはサージ抑制ダイオードで、もう1つは電流制限抵抗とLEDです。+A1と-A2の端子記号に注目してください。これらはリレーとソケットの接続記号です。上の写真のように、ソケットの左側に見えます。コイルのプラス端子を+A1端子に接続しなければなりません。
個人的には、制御盤の中で作業するとき、これは私の思考における左から右への流れを壊してしまうので、厄介に感じます。多くの制御リレーでは、プラスのA1端子は右側にあります。A2リターン端子は左側にあります。この重要な点を覚えておくのに時間はかかりません。リレーの極性を間違えると、回路保護が作動したり、PLC出力ピンが損傷したりする可能性があります。
技術的なヒント: この記事のような制御リレーは、「インターポージング(中継)」リレーとして使用できます。このリレーは、ソリッドステート出力の24V DCのPLCが、より大きな大電流負荷、またはさまざまな電圧の負荷を制御できるインターフェースの役割を果たします。また、インターポージングリレーは、高電圧を制御パネルのDC24 V制御ロジックから分離できるようになり、安全機能になります。
選択
初心者の方にとって、制御リレーの選択は大変なものです。DigiKeyでは、これを容易にするツールをいくつかご用意しています。通常は製品ページの最後にあります。下図のように、「関連製品」または「ご興味のある製品」機能を使って、部品を検索することができます。この例では、この記事で取り上げたリレー部品がキットの形で入手可能であることが分かります。また、メーカーのページで情報を見つけることもできます。
まとめ
産業用アプリケーションの制御リレーを選択することは困難な場合があります。これらのリレーは一般的に、この記事で紹介されているような関連部品のファミリとして提供され、コンポーネントは個別またはキットとして提供されます。コイル電圧など考慮すべきオプションが多いため、仕様には十分な注意が必要です。最後に、サージ抑制デバイスの選択により、リレー接続の極性が決まります。
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