鉛蓄電池の充電の基本

バッテリを充電する際に、目指したいことはバッテリ内の放電プロセスで発生した化学反応を逆転させ、バッテリの耐用年数を延ばすことです。鉛蓄電池の場合、バッテリの端子に電圧を印加することにより、化学反応が逆転してバッテリが再充電されます。

鉛蓄電池の充電はさまざまな方法で行うことができます。

定電圧

定電圧充電は、密閉型鉛蓄電池に最も一般的に使用されています。定電圧バッテリ充電器の初期充電電流は、抵抗器によって制限されます。以下の図1は、定電圧充電器による時間経過に対する充電のされ方を示しています。

図1 出典 BB Battery

定電流

定電流バッテリ充電は、直列に接続された複数のバッテリを同時に充電する場合に使用できます。 充電回路と曲線の例を以下の図に示します。

図2 出典 BB Battery

定電流充電を行う場合には、バッテリが満充電に達した後、充電回路からバッテリを確実に取り外すように注意してください。過充電はバッテリを損傷させ、バッテリの寿命を縮める可能性があります。

テーパー電流

バッテリのテーパー充電は、鉛蓄電池を充電するための最も単純な充電回路の1つです。 図3を参照してください。

図3 出典 BB Battery

この充電方法では、バッテリの充電が続くにつれて、充電電圧が上昇する一方、充電電流は徐々に低下します。これはバッテリのライフサイクルに悪影響を及ぼす可能性があるため、鉛蓄電池の充電方法としては最適ではありません。充電器の電流と電圧の出力が規制されず過充電になる可能性があるため、一旦満充電に達しているバッテリには、このタイプの充電方法で充電しないでください。

多段階/スマートチャージャ

鉛蓄電池の多段階充電においては、まず、充電器は電流と電圧がより高いレートでバッテリの大部分を充電するバルク充電状態になります。充電プロセスの次の段階は、吸収充電とも呼ばれます。この段階では、バッテリは安定した電圧と減少する電流量で充電されます。バッテリの充電が終わりに近づくと、充電器はフロート充電あるいはトリクル充電に切り替わります。電圧は一定に保たれ、バッテリが最大容量になるように電流は非常に低くなります。最後の段階は、バッテリを長期間フル充電に保つためにも使用できます。

Digi-Keyが提供するさまざまなバッテリチャージャおよびICについては、以下のリンクを参照してください。

バッテリチャージャ
バッテリチャージャIC

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バッテリの使用方法、メンテナンス、廃棄




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