製造ラインの洗浄工程の後で、下図に示すように、ときおり、 フィルムコンデンサの最上層部に剥離が見られることがあります。
この種の層間剥離の問題は、(はんだづけプロセス後の)洗浄工程または同種のプロセスで、コンデンサがブラッシングやフラッシングで過度の機械的ストレスにさらされると発生します。この層間剥離による性能の劣化を防ぐため、Panasonicなど一部のサプライヤは、コンデンサ素子の上下両面に50層を超える保護フィルムを施したフィルムコンデンサ (ECH-U1H104Jなど)を製造しています。このコンデンサ素子は、このタイプの表面剥離により劣化することはありません。従って、剥離した保護フィルムをすべて剥がしても、電気的特性や信頼性に影響を与えることはありません。
層間剥離問題があるコンデンサの長期信頼性は、つぎの試験によって確認することができます。
- 高温負荷試験
- 耐湿負荷試験