Digi-Keyの包装および保護

Digi-keyから荷物が届いたとき、なぜ製品の入っている袋の種類が色々あるのか不思議に思われるかもしれません。これは、Digi-keyが製品を環境から保護するためのプログラムを実施しているためです。Digi-keyでは、部品の発送方法を決定する3つの主要な部品カテゴリを使用しています。
カテゴリは以下の通りです:

通常の部品 - 静電気や湿気の影響を受けない部品

静電気に敏感な部品 - 静電気の影響を受けやすい部品

MSL - 湿気に敏感な部品で、ESDや通常の部品を含むことができます。

通常の部品:

通常の電子部品は、広い範囲のさまざまな部品です。静電気に敏感ではなく、さらにMSL1の部品として定義されます。これには、例として、コネクタ、抵抗器、コンデンサ、バッテリホルダ、スピーカを含みますが、これらに限定されません。これらのコンポーネントは、保護のための特別な包装を必要としません。Transcendia / Purestat社のPURE-STAT散逸性フィルムおよび袋を使用しています。これらの袋は青色で、低電荷発生袋を使用していますので、Digi-Keyの包装材料のみを使用している場合は、お客様に静電気が発生する包装材料を使ってお送りすることはありません。

静電気に敏感な部品:

Digi-Keyは、静電気に敏感な部品については、ANSI/ESD S541に準拠しています。Digi-Keyでは、静電気に敏感な部品を、HBMで100ボルト以上、8,000ボルト未満、またはCDMで200ボルト以上、2,000ボルト未満の電圧に敏感であると定義しています。またDigi-Keyでは、静電気に非常に敏感な部品を、HBMで10ボルト以上、100ボルト未満、またはCDMで200ボルト以下であると定義しています。

HBM – Human Body Model(人体モデル)

CDM – Charged Device Model(デバイス帯電モデル)

HBMおよびCDMモデルとその範囲の詳細については、この投稿にアクセスしてください: ESDモデルとはどのようなものですか?

これらの部品は非常に繊細なため、Digi-keyでは部品の損傷を防ぐために特別な予防措置を講じています。人体は何千ボルトもの電圧を発生させることができ、敏感な部品に触れると、その電荷は部品に受け取られ、即座に破壊されて使い物にならなくなります。Digi-keyでは、シューズストラップを使用して作業員を接地し、これらの電荷を地面に放散させています。各作業ステーションには、接地されたモニタとフロアマットとともに接地されたテーブルマットがあります。

Digi-Keyが使用している静電防止袋は、zip-top社のSCS1000です。この袋は透明な銀色の袋です。これらの袋は、コンポーネントがお客様の元に届くまでの間、安全な環境を作ります。

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SCS 1000 データシート

静電気に敏感な部品をDigi-keyから受け取った場合は、その部品を袋に入れて保管するか、静電気対策用の容器に入れて保管することをお勧めします。取り扱いの際には、最良の接地方法に従ってください。

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袋についているDigi-Keyのラベルです。赤線で囲った部分は静電気に敏感な部品を示す、SS(Static Sensitive)を記載しています。

湿気に敏感な部品:

Digi-keyは、湿気に敏感な製品についてはJEDEC J-STD-033に準拠しています。MSL(Moisture Sensitive Level)は、コンポーネントが水分に対してどの程度敏感であるかを識別するために、レベルで示すシステムです。以下にMSLチャートを示します。

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表中の時間は、コンポーネントをベークする必要なく、コンポーネントを包装から出しておくことができる時間を表しています。
Digi-keyでは、防湿袋 Moisture Barrier Bags(MBB)SCS D3400を使用しています。

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SCS D3400 データシート

これらはクロム色の袋で、受け取ったときに完全に密封されている必要があります。袋の中の部品と一緒に、湿気を吸収するための乾燥剤と、性能を監視するための湿度インジケータカードまたはHICカードが含まれています。一度にすべての部品を使用しない場合は、できるだけ早く袋の中の部品を再封止する必要があります。

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袋についているDigi-Keyラベルです。赤線で囲った部分はMSL、青線で囲った部分は封印の必要性を示しています。

情報は Digi-key Electronicsからの提供です。




オリジナル・ソース(英語)