MAX32660-EVSYS開発ボードで使用可能なハードウェアリソースは何でしょうか?

MAX32660-EVSYS開発ボードで使用可能なハードウェアリソースは何でしょうか?


1. コアプロセッサ

  • MAX32660マイクロコントローラ
    • Arm Cortex-M4Fコアをベースとし、動作速度96MHzです。浮動小数点演算とDSP機能をサポートしており、センサのデータ処理や シンプルなアルゴリズムの実行など、中程度に複雑なタスクの処理に適 しています。
    • メモリ構成:プログラム格納用に256KBのフラッシュメモリ、実行時のデータ格納用に96KBのSRAM、プログラムの実行を高速化するための16KBの命令キャッシュを搭載しています。

2. デバッグとプログラミングツール

  • 統合デバッグアダプタ(MAX32625PICOベース)
    • 追加のデバッガは必要ありません。USB経由でコンピュータに接続すれば、プログラムの書き込みとデバッグが可能となります。
    • SWDデバッグインターフェース(10ピンCortexデバッグコネクタ)および仮想UARTコンソール(USBを介してシリアルポートをシミュレートし、PCとの通信を容易にします)をサポートしています。
    • デバッグアダプタはメインボードから取り外すことができ(プログラミング後に取り外し、スペー スを節約します)、必要に応じて再度取り付けて接続することができます。

3. ぺリフェラルインターフェースと通信機能

  • 通信インターフェース

    • SPI × 2(センサやメモリなどのペリフェラル接続用の高速シリアルインターフェース)
    • I2C × 2(温度センサやEEPROMなどの低速デバイス接続用の低速シリアルインターフェース)
    • 2 UART × 2(他のデバイスやPCと通信するためのシリアルポート。UART1Aはデバッグアダプタの仮想シリアルポートに接続済み)
  • 汎用入出力端子(GPIO)

    • GPIOピンは合計14本あります。いくつかのピンは多機能マルチプレックス(例えばSPI/I2C/UARTのピンは他の機能に切り替えることが可能)をサポートしています。

4. ユーザーインタラクションコンポーネント

  • ユーザーボタン × 1

    • GPIO P0.12に接続すると、入力信号(プログラム内のキー割り込みなど)のトリガとして使用できます。
  • 赤色LED × 1

    • GPIO P0.13に接続されており、状態表示(プログラム実行中、エラー表示など)に使用されます。

5. 電源

  • 電源供給方法

    • マイクロUSBインターフェースまたは外部電源(1.7V~3.6V)から電源を供給できます。デバッグアダプタまたはメインボードからの独立した電源供給に対応しています(電圧はジャンパJP1で選択可能)。
    • 内部に低ドロップアウトレギュレータ(LDO)が内蔵されています。LDOを無効にして、より効率的な外部電源モジュールを接続することもできます(外部レギュレータを VCORE ピンに接続)。
  • 電源フィルタリング

    • 複数のコンデンサ(1μF、4.7μFなど)を使用して、電源を安定させ、干渉を低減しています。

6. ハードウェア設計と拡張性

  • コンパクトサイズ

    • メインボードのサイズはわずか0.65インチ × 0.95インチ(16.51mm × 24.13mm)であり、デバッグアダプタを含めた全体のサイズは0.65インチ × 2.2インチ(16.51mm × 55.88mm)です。組み込み用途に適しています。
  • インターフェースの互換性

    • 2列ピンヘッダ(100mil:2.54mmピッチ)は、ブレッドボードおよびPCBはんだ付け(スルーホールおよび面実装の両方に対応)と互換性があり、外部センサやモジュールの接続が容易です。
    • 標準のArmデバッグインターフェースをサポートしており、外部デバッグツール(DAPLinkなど)に接続できます。
  • クロックシステム

    • チップ内に3つのクロック発振器(8kHzから96MHzまでの範囲)を搭載し、リアルタイムクロック(RTC)用に32.768kHzの外部水晶発振器に対応し、高精度なタイミングを提供します。

その他の資料

MAX32660-EVSYS User Manual

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オリジナル・ソース(English)