真空管式のラジオは4種類のコンデンサを使っています。(選局用の)可変コンデンサ、マイカコンデンサ、ペーパーコンデンサ、(フィルタ用の)電解コンデンサです。
ラジオのサービス部品表や回路図では、ペーパーコンデンサや電解コンデンサは通常「マイクロファラッド」で表記されます。マイクロファラッドの略語にはmfd, MFD, MF, UF, そしてuF があります。真空管ラジオのマイカコンデンサは、ペーパーコンデンサや電解コンデンサよりも小さい静電容量値です。マイカはマイクロマイクロファラッド(ピコファラッド)で表されます。マイクロマイクロファラッドの略語にはmmfd, MMFD, MMF, PF, そしてpF があります。例えば、500 mmfd (pF) のマイカコンデンサは0.0005 mfd (uF) です。回路図を見てコンデンサを購入するとき、uF をpF に変換したり、pF をuF に変換したりすることが必要な場合があります。ご参考までに、つぎのようなコンデンサの変換チャートを準備しています。 https://www.digikey.jp/ja/resources/conversion-calculators/conversion-calculator-capacitance
一般的に、年代物の真空管ラジオのコンデンサが0.001 uF 以下なら、それはたぶんマイカコンデンサです。0.001 uF から 1.0 uF の間ならたいていペーパーコンデンサ、1 uF 以上ならおそらく電解コンデンサです。
年代物のラジオで使われるペーパーコンデンサは茶色かクリーム色の(ときにはワックスでコーティングされた)紙チューブラケースです。通常、長さ1 ~1 1/2 インチで直径1/4~1/2 インチです。
私は、オーディオマニア、コンピュータのグレード、タンタルコンデンサにお金を使う必要はないと思います。タンタルは良いコンデンサですが、古い真空管ラジオでは高価なコンデンサの長所を生かすだけの性能の電子回路にはなっていません。気がつく唯一の違いは、銀行口座の預金が少なくなっているということだけです。
プラスチック/ポリエステルフィルムコンデンサはサイズが小さく、低価格で性能も優れているため、今ではペーパーコンデンサに代わっています。プラスチック/ポリエステルコンデンサには多くの種類があります。真空管ラジオの修理用としてフィルムコンデンサの良い品種としては、メタライズドポリエステル、メタライズドポリプロピレン、メタホイルポリプロピレン、ポリスチレンそしてマイラーがあります。
古いペーパー/ワックスコンデンサを取り替えるときは、ペーパーコンデンサよりも高い定格電圧のフィルムコンデンサを使ってください。高い定格電圧のフィルムコンデンサを使えば、真空管ラジオの信頼性が上がり、長く使えると思います。
ペーパーコンデンサをフィルムコンデンサに取り替える際、静電容量値は「大体」でいいと考えてください。uF 値はきっかり同じである必要はありません。例えば、0.04 uF を取り替えるとき、0.039 uF が使えます。0.008 uF を取り替えるとき、0.0082 uF が使えます。これらの交換は実質的に等価です。±10% の範囲なら、ラジオ工場の仕様に十分入っています。 (交換するコンデンサが元のペーパーコンデンサの動作電圧と同じかそれ以上であることを確認してください。)
1kV DC で0.1 uF のオイルペーパーコンデンサの例
フィルムコンデンサで動作するクロスまたは代替品は、 https://www.digikey.jp/short/wwb5f93vt
フィルムコンデンサの在庫リスト https://www.digikey.jp/short/dt41bw45
セラミックコンデンサの在庫リスト https://www.digikey.jp/short/2bmmc4r8
マイカコンデンサの在庫リスト https://www.digikey.jp/short/twtjp2vf
あっそうだ、念のためですが真空管の在庫もあります。下のリンクを参照してください。
※お取り扱いは米国本社デジキーのみ。
私の大好きなサイトをいくつか紹介します。…
https://antiqueradio.org/howfix.htm
https://www.vintage-radio.info/