グランドへの接続 パート2:信号グランドとシャーシグランド

kkohlhase

信号グランド

電子回路で最もよく知られるグランドは、信号グランド(デジタルグランドやアナロググランドとも呼ばれ、何の説明もなく「グランド」と呼ばれることも多い)でしょう。アース(地球)グランドに接続されていない電源からの純粋なDCを扱う場合(バッテリ、アースから絶縁された外部DCソース、第3のAC端子のないアダプタなど)、グランドは通常「フローティンググランド」と呼ばれます。これは簡単に言うと、アースグランドに接続されていない回路の絶縁された基準点であることを意味します。でも、エンジニアが言う基準点ってなんでしょう?これを自分なりに理解するのに時間がかかりました。私は、回路の0ボルト基準点として考えるのがいいと思います。電圧は測定時には常に「電位差」であり、電圧計は常に、ある点と別の点を比較して測定します。多くの場合、信号グランド、すなわちすべての部品にとって0ボルトの共通帰路を基準にして測定します。回路内の閉じたループで、すべての電位の和がゼロでなければならないというキルヒホッフの電圧法則を思い出してください。すべてのワイヤが電圧源のマイナス端子に接続されている場所に、マルチメータのプラス側のリード線を接続して部品を測定すると、マイナスの電圧が表示されます。リード線を入れ替えても同じ数値になりますが、同じ数値で極性がプラスになるはずです。このことは、「0ボルト」という基準点の考え方を理解するのに役立ちます。以下に、回路図で見かけることのある記号をいくつかご紹介します。

signalGround1
signalGround2
signalGround3

注:回路図によっては、他の配線が存在しない部品の反対側にこれらの記号が記載されているものがあります。下図を参照してください。
detachedGND
図面上のスペースを節約するために、このような「分離したグランド記号」が配置されることがあります。実際には、これらの点を結ぶ「図面で見えないワイヤ」が技術的に存在します。この画像は、視覚化の助けになることでしょう。

左の回路は右の回路と同じです。

低電圧電源では、アースグランドに接続されたアプリケーションはほとんど見られません。第3の接続端子を持つ電源を使用する場合、電圧安定化の目的でDCの信号グランドがACのグランド(緑色のワイヤすなわち第3の接続端子)に接続されている可能性があります。AC/DCコンバータの中には、必要でない場合にはグランドを結線しないものがあります。いくつかのグランドを結合すると、グランドループが発生するので、フローティンググランドポイントをしばしば意図的に設けます。これらは多くの場合、片方または両方の回路で大量のノイズを発生させるからです。

シャーシグランド

図に見られる最後のタイプのグランドは、シャーシグランドと呼ばれるものです。シャーシグランドはほとんどの場合、何らかの方法でアースグランドと接続されており、EMIの抑制や過渡的なスパイクに対する保護のために多く使用されます。これは、シャーシが一般的にバッテリのマイナス端子のためのリターンパスである自動車規格と混同すべきではありません。自動車は接続部分が多いので、バッテリから離れた場所に部品を配置できる場合は、シャーシやエンジンをリターンとして使用した方がはるかに効率的なのです。シャーシグランドを表す記号を以下に示します。

chassisGround




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