プローブによる電源ノイズの測定

スイッチング電源は、通常、スイッチング周波数の高調波またはスイッチング周波数にコヒーレントな不要なEMIノイズを発生させます。電源ノイズの帯域幅が広いため、このノイズを測定するには、オシロスコープが最適なツールです。オシロスコープを使用してこのノイズを測定するには、特別な注意が必要です。

オシロスコープのプローブを使用してスイッチング電源のノイズを測定するときは、プローブを電源の出力端子にできるだけ近づける必要があります。これにより、受信する放射ノイズを低減し、測定の品質を向上させることができます。主な測定誤差は通常、プローブのシールドされていない部分に起因します。この誤差を減らすには、シールドされていないリードを、できる限り短くする必要があります。

下の図は、間違った測定の設定を示しています。つまり、プローブのアース線がアンテナとして機能し、電源からの放射ノイズを拾ってしまい、正確に測れません。オシロスコープの測定の精度は、プローブの物理的な位置とアース線の長さに依存します。

測定を行う前に、プローブ本体のクリップ式アース線とフック型アダプタをプローブから取り外します。次に、図のように専用の探針とアース線アセンブリを取り付けます。

その後、プローブの接地リングは電源の出力グランド端子に直接接続し、探針は電源の出力電圧ピンに接触します。これにより、放射干渉を最大限排除し、最も正確なスイッチング電源のノイズが
測定できます。







オリジナル・ソース(英語)