未使用または「接続なし」のピンをどのように処理したら良いですか?

ICには、回路が使用する必要のないピンや、データシートに未使用またはN.C.と記載されているピンがあることがあります。これらのピンは、設計では「オープン」のままにしておくべきでしょうか?

Unused

一般的に、未使用の入力はオープンのままにしておくべきではありません。未使用の出力を終端する好ましい方法は、未使用のピンの機能によって異なります。

  1. デジタル回路には、その動作を構成するために使用される入力があり、ロジック0 または ロジック1 に永久的に接続されていることがよくあります。未使用のロジック入力に内部プルアップまたはプルダウン抵抗/電流がある場合は、このピンを接続する必要はありませんが、ピンが静電気やRFフィールドにさらされる可能性がある場合は、いずれにしても、内部プルアップの場合はVddに、内部プルダウンの場合はVssにそれぞれ外部接続するのが賢明かもしれません。これにより、デバイスへのノイズの影響が軽減され、デバイスの性能が向上します。

  2. 未使用のアナログ信号入力は、通常はDC電位に接続する必要がありますが、時にはコンデンサのみでACで接地する必要がある場合があります。CMOSスイッチやマルチプレクサの未使用ピンは、浮遊静電界からの信号を拾ってデバイスに注入する可能性があります。これはデバイスの性能を低下させますので、これらの部品の未使用ピンはオープンのままにしないようにしてください。

  3. 未使用の電圧出力はほとんどの場合、終端処理を必要とせず、フローティングのままにしておくことができますが、一部のアンプの出力(これにはバッファ付き基準電源の出力も含まれます)の中には、容量負荷や非常にまれに抵抗負荷なしでは発振するものがありますので、ご注意ください。このような発振はシステムの他の部品の動作に影響を与える可能性があるため、出力ピンに適切なコンデンサや抵抗を使用して、発振を防止する必要があります。

  4. 未使用の電流出力は、回路の他の部品の誤動作を防ぐために、電源またはグランドへのプルアップ(またはプルダウン)接続を必要とすることがよくあります。

最も重要なことは、未使用ピンの機能を理解し、そのピンにどのような電位が存在しているか、どのような電流が流れているか、静電気やRF干渉に対してどの程度敏感なのか、容量性または抵抗性の負荷が必要かどうかなどを調べることです。ICのデータシートは、通常、設計で使用していないピンをどう処理したらよいかを判断するのに役立ちます。




オリジナル・ソース(英語)