ファン用ベアリングの種類

ファンは、お客様のシステムを推奨温度内に保ち、電子機器が最適に動作し、完全な動作寿命を維持するために使用されるひとつの重要なコンポーネントです。簡単に言えば、ファンはベアリングを備えたシャフトを回転させることで動作します。

ベアリングは、ファンの回転シャフトなどの可動体と、シャフトがその内部で回転するハウジングとの間で使用される機械的な部品です。ベアリングの目的は、運転中のシャフトとハウジング間の相互の機械的な動きを制限し、これらの可動部分間の摩擦を減らすことです。現在、ファンの回転シャフトで使用されている一般的なベアリングには5つののタイプがあります。

  • ボール - 複数のボールで組み立てられています。それらは容易には摩耗せず、高温で任意の方向と許容範囲内で動作することができます。しかし、ボールベアリングファンは、より構造が複雑となり、価格も高くなります。
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  • ハイドロダイナミック - 液体や空気で分離されています。一般的に長期の高速運転や回転に使用されます。

  • スリーブ - スリーブで可動体(シャフト)を分離しています。スリーブベアリングファンは、安価で頑丈でシンプルです。運転中の騒音は少ないですが、給油などの定期的なメンテナンスが必要です。
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  • Vapo-Bearing - Sunon社が特別に提供するベアリングです。ベアリングに磁気効果(磁気浮上)を加えて、音を低減しシャフトの安定性を増加させます。

  • Sintec - シンテック(SINTEC)ベアリングは、精密に配置された2つの軸受位置と潤滑剤層を含んでいます。シャフト始動後、動的潤滑膜を生成してベアリングとシャフト間の摩擦を防止することで高温・経年劣化を防ぎ、また高粘度潤滑剤が多孔質ベアリングに浸透して効果的に摩耗を低減させます。



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  • omniCOOL - omniCOOLシステムは、ボールベアリングとスリーブベアリングの両方のファン設計の欠点を緩和し、静音でコスト効率が高く、どの角度でも動作する堅牢なファンを実現します。他の2つのタイプ(ボールベアリングとスリーブベアリング)のファン構造の欠点を打ち消すことにより、omniCOOLシステムを、いずれのタイプのファンとも交換でき、両方のタイプのファンの利点をあらゆる設計にもたらすことができます。スリーブベースの設計が好まれていたアプリケーションには、低ノイズで頑丈で信頼性が高く、寿命が長く、どのような向きでも使用できる代替品が登場しました。より高性能なボールベアリング設計を必要としていたアプリケーションでは、耐衝撃性の向上とより頑丈な構造を実現しながら、より高い温度耐性とより高い摩耗耐性を維持することができます。妥協を余儀なくされるのではなく、設計者は両方の世界のベストを提供するファン構造を利用することができます。
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  • omniCOOLファンへのリンク:
    https://www.digikey.jp/products/ja?keywords=omnicool

    資料:
    https://www.cuidevices.com/catalog/resource/omnicool-system-improve-longevity-performance-dc-fans.pdf

    https://www.cuidevices.com/omnicool-system

    https://www.cuidevices.com/blog/fan-bearing-types-weighing-the-pros-and-cons



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    ファンベアリングの種類と代表例の分解写真に関する追加情報をここに掲載しています。




    オリジナル・ソース(英語)