バッテリ充電のためのスイッチング電源の使用

定電流充電は、一般的なバッテリの充電方法です。 この方法は、最初から最後まで一定の電流でバッテリを充電する充電方法です。

標準的なスイッチング電源は定電圧電源であるため、出力電圧の変動を監視し、その結果を制御回路に入力し、フィードバック制御とも呼ばれる定電圧制御を行います。

出力電圧は一定に保たれますが、出力電流は負荷条件によって変動するため、定電流を必要とするバッテリ充電器としては使用することができません。

そこでバッテリ充電時は、電源の過電流保護機能を利用します。 過電流保護機能は、電源が過負荷となり、定格を超える電流が流れた場合に、電流値を抑えて電源の劣化や損傷を防止する機能です。 電流値の抑制機能を流用し、抑制された電流をバッテリの充電用定電流として利用します。

過電流保護の特性によっては、バッテリの充電に適さないものがあることに注意してください。

image
図1


図1で、3つの主な電源の過電流保護特性を示します。 その中で最も適切な充電方法は、定電流電圧垂下特性(左端)を持つ電源で、この定電流領域を利用して、定電流でバッテリを充電します。 他の2つの特性は、バッテリの充電には使用しないでください。

定電流範囲とは、上記のように電源の劣化や損傷を防止するための過電流保護が動作している状態であり、電源の仕様で規定されている定格電流を超えて使用されています。(定格電流<過電流保護設定電流)。

この場合、過電流保護設定電流が定格電流以下になるように、電源の過電流保護設定電流値を変更する必要があります。

過電流保護機能を流用する前述の方法に加えて、外部回路を電源に接続することで、定電流を制御する方法もあります。

以下の例では、TDKHWS1000を使用してプロセスを説明します。

image
図2 HWS1000 使用時におけるバッテリ充電用定電流回路構成


image
図3 ブロック図

電源の負荷ラインにシャント抵抗(1)を配置し、シャント抵抗で出力電流を電圧変換し、出力電流を検出します(2)。 次に、定電流垂下点の調整回路を設計し、過電流用の基準電圧を設定します(3)。 (2)と(3)の電圧をオペアンプ(4)で比較し、電源の出力電圧をフォトカプラ(5)で制御します

この方法は、出力電圧を外部から制御できる機能を持つ電源の定電流回路構成の例であり、定格電力以下で使用する必要があります。

電源の詳細については、ここをクリックしてください。

コンテンツと画像は、TDKのご厚意により、TDKのFAQより提供いただきました。







オリジナル・ソース(英語)