スルーホール抵抗器の組成の違い

抵抗器の組成によって、その抵抗器がアプリケーションで使用できるかどうかが決まります。 一般的には、抵抗器が安価なほど性能が悪くなります。

スルホール用抵抗器(リードタイプ)について、Digi-Key では、炭素組成(カーボン)、炭素皮膜(カーボン)、セラミック、金属元素、金属皮膜、金属箔、酸化金属皮膜、厚膜、薄膜、および巻線の各抵抗器を販売しています。また、表面実装用抵抗器としては、炭素組成(カーボン)、炭素皮膜(カーボン)、金属皮膜、金属箔、厚膜、薄膜、および巻線の各抵抗器を販売しています。この投稿では、抵抗器の基本的な特徴を説明しますが、表面実装用とスルーホール用の抵抗は非常によく似ていますので、区別して説明はいたしません。

炭素(カーボン) 抵抗器は一般的にサイズが大きく、許容電力が低く、許容誤差が大きく、温度係数も大きくて、さらに高温でノイズが発生する可能性があります。その反面、それらはどの抵抗器よりも安価であり、一般的には、より高い周波数での使用に適しています。

セラミック 抵抗器は、温度係数が高く、動作温度範囲が中程度で、一般的に多くの抵抗器よりも高価です。

金属エレメント 抵抗器は、電流検出アプリケーションでよく使用されます。これらの抵抗器は非常に精密で、低抵抗値であることと、許容誤差が小さいのが特徴です。

金属皮膜 抵抗器は、温度安定性に優れ、低ノイズで、さらに小さい許容誤差で広い抵抗値範囲に対応しています。

酸化金属皮膜 抵抗器は金属皮膜抵抗器に非常によく似ていますが、より効果的にサージに耐えることができ、より高い温度定格を持つという特徴があります。

厚膜 抵抗器は、ノイズに弱くサージ耐性も低いという欠点はありますが、温度安定性が良く、定格電圧が高いという特徴を持っています。この抵抗器は、様々な抵抗値で提供されています。

薄膜 抵抗器は、低ノイズ、高寿命安定性、温度係数が低いのが特徴で、高抵抗値に対応しています。

巻線 抵抗器は、大電力、大電流のアプリケーションに適しています。その反面、ノイズが多く、抵抗値が低くなります。無誘導性の抵抗器もあります。

総合的に見て、幅広い抵抗値が必要な場合は、厚膜または薄膜抵抗器が最適な選択肢になります。価格的には、炭素皮膜(カーボン)、金属皮膜、薄膜抵抗器などが安くて手頃でしょう。もし、厳しい公差が必要な場合は、炭素皮膜(カーボン)やセラミック抵抗器は避けた方が良いでしょう。高電力用のアプリケーションでは、厚膜や薄膜の抵抗器を検討されると良いでしょう。高温または低温用には、薄膜抵抗器や巻線抵抗器を選択されると良いでしょう。




オリジナル・ソース(英語)