整流用ダイオードブリッジのD45XT80(新電元)について

整流用ダイオードブリッジのD45XT80(新電元)について。
D45XT80用に実装するヒートシンクの熱抵抗(℃/W)を計算する計算手順を
ご教授頂けませんでしょうか。

パラメータ以下の通りです。
・θjc:0.5(℃/W)[Max]:データシート
・θja:16(℃/W)[Max]:データシート
・Tj:150℃:データシート
・使用温度Ta:40℃
・D45XT80への入力:AC338Vpeak
・負荷側電力:1000Wの電源(効率:90%、出力電圧:DC25V、出力電流:DC40A)
:arrow_right:入力側必要電力:1000W×(1/0.9)≒1111W

また、合っているかどうか分かりませんが、許容電力を求めるために、データシートの
順電力損失曲線(PF-Io特性)から読み取ると理解していますが、PF(W)とIo(A)の
求め方が分かりません。

以下は、現在認識をもっている内容です。
PF(W)が許容電力に相当すると認識しています。
おそらくですが、Ioは「入力側必要電力/338Vpeak」=1111W/338Vpeak≒3.3Aと考えます。
Io=3.3Aとすれば、順電力損失曲線よりPFは約6Wになると考えます。

D45XT80データシート

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@HIRO_FPGA

いつもお世話になります。

ご指摘の通り、PFが許容電力に相当すると思われます。

ダイオードの電流-電圧特性は非線形であり、またジャンクション温度の関数でもあるので、電流-PF特性を表す数式は複雑なものになると思います。グラフはコンピュータ解析値か実測値で求めたものだと思われます。

また、データシートのグラフには、電流はピーク値ではなく、平均値と記載されています。

消費電力PFは、オームの法則通り、PF =(電流)x(順方向電圧VF)の積分で表されるのですが、ダイオードは抵抗と違って電流で発生する電圧が電流値に比例しない非線形性を示すので、電流の実効値を使って単純化することが出来ないのだと思います。

また、1次側を流れる電流の実効値Irmsは、入力電圧の実効値をVrmsとして、次の式になります。

Irms =(2次側の消費電力)/ Vrms = 1111W / 240Vrms = 4.63Arms

従って、1次側の電流ピーク値は、3.3Aではなく、6.6Aのように思います。

ご確認いただけませんでしょうか。

グラフでは、3.3Aではなく、上記電流の平均値に相当するPF(W)をみる必要があると思います。

まずは、上記で発生する消費電力を計算するのが先決だと思います。

その後のヒートシンクの熱抵抗(℃/W)を計算する計算手順は、通常の熱設計だと思います。

つぎの新電元のURLに計算ツールもあるようです。ご利用できるかも知れません。

また、次のDigiKey 日本語TechForumの記事も大変参考になると思います。

よろしくお願いいたします。

いつもお世話になっております。

たいへん詳細なご回答頂きまして誠にありがとうございました。
ご回答頂きました内容につきましておおむね理解いたしました。
ご教授頂きましたように、まず発生する消費電力計算え行い、
引き続きご提供頂きました資料と計算ツールを使ってヒートシンク
の設計を行っていきたいと思います。

以上よろしくお願いいたします。

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