高静電容量MLCCのテスト

ほとんどのLCRメータは、内部インピーダンスが原因で、高静電容量のMLCCをテストできません。 すべてのMLCCの1.0uF以上のインピーダンスは1KHzで非常に低いため、メータの供給電流は実質的に流れ出し、そのためテスト電圧が基本的に0ボルトに低下し、コンデンサに必要な電圧が供給されることはありません。 これは、真の実効値メータでテスト中のコンデンサの両端の電圧を測定することで確認できます。 電圧が0.4Vrms未満の場合、静電容量の読み取り値はいつも低い値で表示されます。

一部のミッドレンジLCRメータには、インピーダンスマッチングができるALC(自動レベル制御)機能があります。 これにより、メータは、テスト対象のデバイスよりも低くなるまで、インピーダンスを下げることができます。 ただし、最も静電容量の高いMLCCの場合、これだけでは十分ではありません。 これらのコンデンサを使用すると、コンデンサの両端の電圧が事前設定レベル(0.5Vrms – 1Vrms)に達するまで、コンデンサを流れる電流を増やすためにアンプユニットが必要です。 Digi-KeyにはAgilent 4284Aがあり、これらの両方の機能を備えています。

これらのコンデンサには経時変化(エージング)の問題も考えられますが、経時変化の問題を補正する前に、それらを正しくテストしていることを確認する必要があります。

これは、MLCCの経時劣化についても語るSteve Maloyからの優れた記事です。

ほかにも静電容量測定について深く研究しているTDKのMark WaldripとRichard Tseによるすばらしい記事があります。
http://www.digikey.jp/ja/pdf/t/tdk/capacitance-measurement

LCRメータは、電子コンポーネントのインダクタンス(L)、静電容量(C)、および抵抗値(R)を測定するために使用されるメータまたは電子テスト機器です。

これは、クラス2の MLCCをテストするときにLCRメータを使用して正確な読み取りを行う方法を示すのに役立つKemetの短いビデオです。

以下もご参照ください:
MLCCの一般的な障害の問題:応力によるクラック
セラミックコンデンサが規格外のように見えても、そうではない理由







技術者たちの回答:

Aron_MuetzelDigiKey Employee

'17年9月

また、TDKから、高静電容量測定とテクニックを示す素晴らしいビデオがあります。https://www.digikey.jp/ja/videos/t/tdk/high-capacitance-capacitor-measurement-tutorial-by-tdk

Ryan_2724DigiKey Employee

1

'19年4月

**Johanson Dielectrics Inc.の経時変化もご参照ください:
https://www.digikey.jp/ja/pdf/j/johanson-dielectrics/ceramic-capacitor-aging
「はんだ付けプロセスの後、コンデンサは本質的に経時変化がリセットされます。 静電容量測定は、リフロー後の最初の10時間は不安定になる場合があります。 これは、初期容量値、誘電体のタイプ、およびリフローと容量測定の間の時間によるものです。 このため、リフロー後に静電容量が安定するのを待ってからテストする必要があります。 「高K」誘電体では、はんだ付けプロセス後の静電容量もわずかに高くなることがあります。 静電容量は回路の寿命全体を通じて適切な静電容量が得られるよう、1000時間後に安定するように決められているので、これは正常です。」

ここに役立つとおもわれる追加の投稿があります。





オリジナル・ソース(英語)