APDahlen Applications Engineer
アルミ電解コンデンサは、ほとんどすべての電子機器に搭載されている一般的な部品です。学校でも、これらの機器に必ず出会うでしょう。これらは、大量の電荷をコンパクトで低コストのパッケージに収めた、現代テクノロジの奇跡です。残念ながら、「寿命@温度」仕様で説明されているように、動作寿命には限りがあります。
極性のある電解コンデンサについて知っておくべき事実
アルミ電解コンデンサについて、知っておくべきいくつかの事実があります。
コンデンサの安全に関する注意事項
アルミ電解コンデンサは、長時間にわたって電荷を保持します。そのため、電源が供給されていない機器でも感電の危険性があります。メーカーが推奨する手順に従って、必ずコンデンサを放電してください。また、特に高電圧用途では、必ずブリーダ抵抗を組み込んでください。私が経験した最悪の感電事故の1つは、写真撮影用フラッシュのコンデンサバンクによるものでした。
コンデンサの極性に関する注意事項
酸化アルミニウムの誘電体は極性に依存します。誤った取り付けはコンデンサを破壊します。その影響は、電解液が沸騰してコンデンサの圧力弁から蒸気が出るものから、コンデンサの「中身」がケースから吹き飛び、アルミ箔の破片が筐体全体に飛び散るほどの完全な爆発まで、さまざまなレベルがあります。電子機器を扱う際には、予防安全措置として、全員が安全ゴーグルを着用すべきです。原則として、コンデンサのマイナス端子にはマークが付いています。例外の場合もありますので、必ずデータシートをご確認ください。
コンデンサの劣化と再生の重要性
酸化アルミニウムの誘電体は、時間の経過とともに劣化し、静電容量と耐電圧能力の面で構造が劣化します。劣化したコンデンサに電圧を最大限まで印加すると、破壊に至る可能性があります。しかし、電流をゆっくり流すことにより、多くの場合、コンデンサを完全に正常な状態に回復できます。例えば、大型の可変周波数ドライブ(VFD)には、コンデンサを修復するための再生手順があります。ウェブを検索して、VFDコンデンサの修復例を見つけてください。
ビンテージ電子機器のコンデンサ交換に関する注意事項
コンデンサには寿命があります。ビンテージのオーディオ機器やギター機器を修理する際、多くの場合、「コンデンサ交換」によって機器を修復します。これにより、機器が完全に動作するようになることがよくあります。ただし、非常に間違いやすい作業ですので、ゆっくり作業を進めてください。一度にすべてのコンデンサを交換するのではなく、数個ずつ交換し、そのたびに結果をテストしてください。こうすることにより、機器全体の修理ではなく、狭い範囲におけるトラブルシューティングに限定することができます。
今後もこのフォーラムでの会話を楽しみにしています。
ご健闘をお祈りします。
Aaron Dahlen
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著者について
Aaron Dahlen氏、LCDR USCG(退役)は、DigiKeyでアプリケーションエンジニアを務めています。彼は、技術者およびエンジニアとしての27年間の軍役を通じて構築されたユニークなエレクトロニクスおよびオートメーションのベースを持っており、これは12年間教壇に立ったことによってさらに強化されました(経験と知識の融合)。ミネソタ州立大学Mankato校でMSEEの学位を取得したDahlen氏は、ABET認定EEプログラムで教鞭をとり、EETプログラムのプログラムコーディネーターを務め、軍の電子技術者にコンポーネントレベルの修理を教えてきました。彼はミネソタ州北部の自宅に戻り、このような記事のリサーチや執筆を楽しんでいます。