アルミ電解コンデンサの選択ガイド

アルミ電解コンデンサとは何でしょうか?

コンデンサは電荷を蓄積する受動的な電子デバイスです。有極性アルミ電解コンデンサは、通常、湿式電解質を染み込ませた絶縁紙によって隔てられた2枚のアルミ箔をロール状に巻いた構造になっています。このコンデンサの誘電体は、陽極箔上に形成された酸化薄膜と共にこの絶縁体によって構成されています。電解コンデンサは、低コストで、相対的に高い単位体積当たりの静電容量 - 電圧(CV)定格値を有します。用途には、信号のバイパス、結合、および分離とともに、電源エネルギーの貯蔵が挙げられます。

アルミ電解コンデンサについてのよくある質問

DigiKeyの製品選択ガイドのご紹介

このページは、DigiKeyのProduct Selection Guide(PSG)の数あるページのうちの1つです。特にこのページでは、アルミ電解コンデンサに焦点を合わせています。このページでは、部品を特徴づけるために用いられる個々のパラメータの説明が提供されます。この情報によって、お客様はDigiKeyのパラメトリック検索エンジンをより理解し、見て回ることができます。検索ツールの使い方を示すケーススタディについてはここをクリックしてください。


アルミ電解コンデンサはどのように分類されますか?

DigiKeyの検索ツールは、アルミ電解コンデンサについての次のような仕様を含んでいます。

  • 静電容量: コンデンサが電荷を蓄積する能力の測定値です。ファラド(F)で測定され、値にはメートル法が用いられます。

  • 許容誤差: 製造上のばらつきに起因する、製品サンプルに許容される全デバイスの値のばらつきの程度を示します。

  • 電圧 - 定格: 通常、これはデバイスが所定の仕様を満たす最大定格電圧を示します。この定格電圧を超えると、デバイスや他のシステム構成部品が損傷する可能性があります。

  • ESR(等価直列抵抗): 全てのコンデンサは内部抵抗を有します。小さな出力抵抗と直列な理想コンデンサを持つ、テブナンの定理における等価電源と類似しています。このESRは、コンデンサを電源エネルギーの貯蔵デバイスとして使用する場合など、低い電源インピーダンスを必要とする大電流回路において重要な要素です。低いESRは、コンデンサが大電流を電圧降下させずに供給できることを意味します。

  • 寿命@温度: 示された温度におけるデバイスの耐用寿命を示します。サポート情報についてはメーカーのマニュアルを参照してください。

  • 動作温度: 推奨動作温度で、通常、範囲または最大値で示されます。これらの温度を超えると、性能に影響を与えたり、デバイスや他のシステム構成部品が損傷する可能性があります。多くのコンデンサは、温度が10°C下がるごとに寿命が2倍になるという「10°C2倍則」に従います。

  • 極性: 通常動作時に逆方向の印加電圧を許容するようにコンデンサが設計されているかどうかを示します。

  • 定格値: 通常、第三者によって設定されるデバイスの最低性能基準を示します。

  • 用途: デバイスが使用される機器、環境、または機能の種類を示します。

  • 低周波数でのリップル電流: 示された試験周波数においてデバイスに流れる最大許容電流です。温度条件が適用されますので、詳細はデータシートをご覧ください。

  • 高周波数でのリップル電流: 示された試験周波数においてデバイスに流れる最大許容電流です。温度条件が適用されますので、詳細はデータシートをご覧ください。

  • インピーダンス: インピーダンスはESRに関連しますが、コンデンサの周波数依存応答も考慮に入れています。インピーダンスは、例えば100kHz等の所定の周波数において規定されます。

  • リード間隔: 隣接するリードの中心間距離を示します。

  • サイズ/寸法: デバイス本体の物理的寸法です。通常は、直径 x 高さで表示されます。

  • 高さ - 座高(最大): デバイスの取り付けられた面からの高さを示します。

  • 面実装ランドサイズ: デバイスのメインフットプリントが基板上に占めるスペースの縦横サイズです。

  • 取り付けタイプ: デバイスがどのように取り付けられるかを示します。

  • パッケージ/ケース: 取り扱い、実装、保護を容易にするために電子部品に使用される保護ケースのタイプを示します。サプライヤのデバイスパッケージに適用される最も近い業界標準と判断されたものを掲載しています。通常、回路を設計する際には、この用語に依存するのではなく、データシートに記載されている実際の寸法を使用することをお勧めします。


アルミ電解コンデンサの例


  • NichiconブランドのLNK2H103MSEJは、シャーシマウント、100,000μF、DC500Vのアルミ電解コンデンサであり、取付ブラケットと端子ボルトとともに示されています。データシート




回路図シンボル

有極性および無極性アルミ電解コンデンサの回路図シンボルは、以下のとおりです。

有極性

Schematic image of a polarized electrolytic capacitor

無極性

Non-polarized image 2

回路図シンボルはScheme-itの提供です。


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